mixiユーザー(id:7990741)

2015年01月10日19:02

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「ハケンアニメ」 辻村深月著

アニメとは、全くと言っていいほど無縁の私。
でも、この作家は気になるから、チェックしている。

「どうして、アニメ業界に入ったんですか。
という質問をされる時がある。」
という文から始まる3章。そしてエピローグ章
連作短編集のような感じの作りで、実はしっかりとつながっている物語。
さすが「ツナグ」の著者。

あまりにもアニメの作り方に深入りした描写が、始めのうちはかったるく思われたが、
読み進むにつれ、登場人物たちにエールを送りたくなるように展開する。
ハケンとは、覇権のこと、つまり、一つのクールで一番を獲得する、そんなテレビアニメを作ろうと
天才肌、美形、リア充大嫌いなオタクなどなど、主に若い男女が活躍する。

アニメ業界は酷な業界とは伝え知っていたが、詳細な描写に納得。
さらには、アニメファンの行動のようなところも、うまく説明してくれていて、馴染みのない大人にもわかりやすい。

テレビだけでなく、玩具メーカーやDVD、声優アイドル、さらには「聖地巡礼」ということで地方自治体をまでをも巻き込む。
麻生元総理じゃないけど、あなどれないのがサブカルチャーというか、ずばりアニメ業界なんだな、
と、
勉強にもなった小説だった。
おもしろかった。さすがです。
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