「マエストロ」キャリー⋅マリガン主演 ブラッドリー・クーパ主演⋅⋅監督

Netflix配信の映画、小さなシネコンで午後に上映。
前日オンラインではがらがらだったのに満席！
かの「ウエスト⋅サイド⋅ストーリー」の作曲ばかりでなく
クラシック音楽の巨匠の半生を描いた大作で、
スコセッシとスピルバーグが製作者として名を連ねる。

この夏、「親愛なるレニー」を読んで、
かの巨匠が、全く常識外れというか、家庭人とは真逆の人生を送った、
しかも日本に「親愛な」男女がいた、と知っていたから
驚きもなくストーリーに入れたけれど、
素晴らしい音楽を作り、タングルウッドで小澤征爾等を育てた
大音楽家としか知らない人には、ある意味衝撃的な映画だろう、と思う。

監督主演がクーパーかと思いきや、
作中で主役として描かれているのは、妻の方で、
クレジットもマリガンの方が先。たしかに名演だと思う。

バーンスタインの負の面もたっぷり描かれていて、
三人のお子さんたちへの謝辞が最後に出たけれど、
音楽史に燦然と輝くビッグネームを親に持つと
こうして「影の事実」が暴かれるような辛い目にもあうのだな、と同情もわいてきたが、
逆に、母の辛さ、強さを描いてもらって、
三人はスッキリしたのかもしれないなと感じた。

もしも映画館で見るならば、音の良い席をオススメ。
音楽は、さすがだった。