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2016年11月07日22:22

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「ラヴィアンローズ」 村山由佳著

直木賞、柴田錬三郎賞等数々の 賞を授賞している作家の最新作。
なんというか、メロドラマすれすれのベタな恋愛小説、
でもバラを始めとする花を育て上げるガーデニングの
講師をしているヒロインの、お仕事小説といえなくもない。

主人公はアラフォーで子供のいない妻、咲季子。
夫は入り婿のようにして、夫婦で彼女の実家の土地に住んでいるのだが、
ここが彼らの仕事場も兼ねていて、ほぼ四六時中一つ屋根の下で生活している。

裕福な家に育ち、ガーデニングやインテリアなど、そのセンスの良さから、いわゆるカリスマ主婦としての
本の二冊目を出版する話が持ち上がるのだが・・・

この主人公の男運の悪さ、世間知らずぶり、セルフエスティームの低さ、そして彼女の夫の卑屈さ
などなど愉快な物語ではない。

にも関わらず、この作家独特の鋭く的確な描写や
すごく調べたのであろうバラ園芸の知識が、納得のストーリーをつむいでゆく。

毎年神代植物公園のバラフェスタで、自然と私の身に付いてきた
バラの知識が、大いに役に立って、よくわかった。

まあ、先の見えるような展開と思ったけれど、
ずんずん読んでしまった、
イヤな奴らと愚かな中年女の話。
登場人物の誰も好きになれない、むしろ嫌いなのに、
結末が気になる小説だった。
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