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日記一覧

森功『国商 最後のフィクサー葛西敬之』は、冒頭見開きに本文の圧縮版の面もある「葛西敬之 政官財人脈図」を載せている。7つの長方形の囲みの見出しは、「財界とNHK」「靖国神社と日本会議」「瀬島龍三」「国鉄・JR社内」「政界」「官邸官僚」「霞が関」で

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新刊の森功『国商 最後のフィクサー葛西敬之』(講談社、2022年12月14日)を読んだ。葛西敬之(かさい・よしゆき、1940年10月20日〜2022年5月25日)氏は、今年7月に射殺された安倍晋三元首相に最も近いブレーンで、長期にわたった安倍・菅政権の黒幕的存在

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1 佐高信『電力と国家』(集英社新書、2011年10月)と2 森功『国商 最後のフィクサー葛西敬之』(講談社、2022年12月)――を続けて読んだ。1は東日本大震災の直後に『原発文化人50人斬り』を書いた後、続けて「電力と国家の関係はいかにあるべきか」を

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ちんぽと原発と
2022年12月17日17:36

読了した本2冊:こだま『夫のちんぽが入らない』(講談社新書、元の単行本は2017年1月)佐高信『原発文化人50人斬り』(毎日新聞社、2011年6月)(ともに強烈なタイトルだが、読みかけだった有名ニュースキャスター・安藤優子が書いた博士論文を基にした『

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サッカーワールドカップの準々決勝で、深夜のモロッコvsポルトガル戦の後、午前4時からのイングランド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿vsフランスフランス戦も、横になりながらも寝落ちせずに観た。結果は周知のように、少な

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与謝野晶子スゲー!
2022年12月09日07:46

軽薄なタイトルが浮かんだが、松村由利子『ジャーナリスト 与謝野晶子』を読んでの感想は、「凄い人だ!」。著者の松村氏は歌人で、自身が朝日新聞と毎日新聞で記者を勤めた経歴がある。与謝野 晶子(よさの あきこ、正字:與謝野 晶子、1878年〈明治11年〉12

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PK戦はメンタル勝負
2022年12月06日12:29

対クロアチアのPK戦で、最初のキッカー、南野の表情が崖っぷちに立っているかのような悲壮さで「危ない」と思ったら、案の定失敗して、2番手(三笘)も同じでやはり敗戦。もっと開き直れる奴が必要。スキンヘッド🦲の前田大然あたり神経が図太そうだが

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四国の東岸、ふるさと徳島県小松島市の金長(きんちょう)神社は先月、社殿改築のための上棟式が行われた。今は改築工事の真っただ中である(建設費のクラウドファンディングは現在も募集中)。古くなって解体された旧社殿は1956(昭和31)年、タヌキ映画がヒ

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既製服革命?
2022年11月23日23:27

「既製服革命」とは造語だが、このところ僕の頭をよくかすめることを言葉にすれば、こうなりそうだ。図書館で借りて返した『裂織の本』を改めて自前で買った。「もう着なくなった古着を小さく切り、横糸代わりにして経糸でつなぐ」裂き織は、今も手芸の一分野

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柄谷行人『力と交換様式』は、マルクス『資本論』冒頭の貨幣論を手掛かりに、生産様式の発展としてでなく、交換様式にあくまでもこだわることで、人類史・世界史を新たに再解釈しているが、当のマルクスは「哲学者たちは世界をさまざまに解釈してきたが、重要

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『力と交換様式』
2022年11月06日22:56

柄谷行人の新刊『力と交換様式』読了。コメントは追って

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1935年生まれの新約聖書学者・田川健三の「『マチウ書試論』論」(『歴史的類比の思想 改装版』1976年第一版所収)では、吉本は新約聖書のマタイの思想の観念性に「非転向の転向」とでも呼ぶべきものの原型を見出し、そのことが、戦後文学史上でも重

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吉本隆明「マチウ書試論」を何十年ぶりかで読んだ後、新約聖書の「マタイの福音書」など関連書、『現代思想 1978年11月号 増頁特集=イエス キリスト教の核心』での吉本と新約聖書学者・田川健三との対談、さらに田川健三の『マチウ書試論』論を読んだ後、

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「マチウ書試論」再読
2022年10月22日13:28

Facebookの吉本隆明コミュでMさんから発議のあった「マチウ書試論」をほぼ半世紀ぶりに再読した。Mさんの言われる「関係の絶対性」という言葉は、吉本ファンの間でブームになったようだ。僕の身近で叛旗派の活動家になった人もその一人。ただこの箇所は、最後

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自民党の「情報参謀」
2022年10月16日20:01

小口日出彦『情報参謀』(2016年7月、講談社現代新書)も、加藤陽子『歴史の本棚』で取り上げられた一冊。著者の小口(こぐち)氏は情報分析請負会社のトップで、自民党が衆議院議員選挙で民主党に大敗し、野党に転落した2009年から2013年まで、お雇い参謀と

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歴史、ローマ法、自民党
2022年10月15日15:07

最近読んだ本(読みかけを除く)1 加藤陽子『歴史の本棚』(2022年8月、毎日新聞出版)2 木庭顕(こばあきら)『誰のために法は生まれた』(2018年7月、朝日出版社)3 小口日出彦『情報参謀』(2016年7月、講談社現代新書)1は日本近現代史、特に1930

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表題は9月27日の東京新聞「論説委員が聞く」の2番目に大きい見出し。最大の見出しは「野党結集を阻む構造」で、竹内洋一論説委員が政治学者の境家史郎(さかいや・しろう)東大教授にインタビューしている。憲政史上最長の政権が生まれ、続いた同時代日本

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『文藝春秋』100周年記念十月特別号の特集「統一教会と創価学会」座談会に出席した論客は、評論家の宮崎哲也、宗教学者の島田裕己、統一教会信者だった思想史家・仲正昌樹、『宗教問題』編集長の小川寛大。全体的な印象は、「統一教会は創価学会ほど政権与党

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以下は最近読んだ本、雑誌、新聞から1 養老孟子・池田清彦『ほんとうの環境問題』(新潮社、2008年3月)2 小田嶋隆『東京四次元紀行』(イースト・プレス、2022年6月)3 『文藝春秋』2022年10月号 特集「統一教会と創価学会」4 東京新聞2022年9月27日

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購読している東京新聞の記事で、付箋を貼って取ってあったものを掲載日の順に挙げると――1 8月30日の「論説委員が聞く」というインタビュー。佐藤直子論説委員が性暴力事案やセクシャルハラスメント裁判に携わってきた角田由紀子弁護士と語り合ったもの

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読了したのは――1 森達也『放送禁止歌』(光文社、2003年6月;元は解放出版社、2000年7月)2 松戸清裕『ソ連史』(ちくま新書、2011年11月第一刷)3 エレーヌ・カレール=ダンコース、山辺雅彦訳『民族の栄光 ソビエト帝国の崩壊』(藤原書店、1991年4

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しばらくこの日記を書かなかったが、以下は読了していた本。1 船尾修 写真・文『日本人が夢見た満洲という幻影 中国東北部の建築遺稿を訪ねて』(新日本出版社、2022年7月)2 『池上彰・森達也の これだけは知っておきたいマスコミの大問題』(現代書館

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満洲と、ソ連・ロシアと
2022年09月05日00:25

最近読んだ本。1 山室信一『キメラ―満洲国の肖像』(中公新書、1993年刊)2 内村剛介『スターリン獄の日本人 生き急ぐ』(中公文庫、1985年刊。原題は『生き急ぐ――スターリン獄の日本人』三省堂、1967年刊)3 内村剛介『見るべきほどのものは見つ』

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天皇・安倍・満洲
2022年08月31日06:12

最近読了した本から。1 森達也『千代田区一番一号のラビリンス』2 『森達也 青木理の反メディア論』3 青木理『安倍三代』4 内村剛介『スターリン獄の日本人 生き急ぐ』(5 野口悠紀雄『平成はなぜ失敗したのか 「失われた30年」の分析』)1は元々

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1 平山周吉『満洲国グランドホテル』と2 森達也『千代田区一番一号のラビリンス』――をこの間に読了。ともに今年の新刊。新聞の書評で知り、気になって取り寄せ、しばらく積読した後、最優先に浮上したものから読んだ。直近の週末に読んだのが『満洲国グ

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本で旅する伝統工芸
2022年08月11日23:56

1富山弘毅『鬼瓦お遍路 四国霊場八十八か所 写真紀行』2同上『鬼瓦のルーツ 写真紀行 韓国、中国、カンボジア』3日本藍染文化協会『日本の藍 伝承と創造』4八田尚子『裂織の本』5海野聡『森と木と建築の日本史』1は何も予備知識ない者にも入っていきや

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鷗外よりカルーセル?
2022年08月09日00:24

1『古代ローマ帝国軍 非公式マニュアル』(ちくま学芸文庫)2池上彰・佐藤優『漂流 日本左翼史 理想なき左翼の混迷 1972-2022』(講談社現代新書)3海堂尊『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋)4桜木紫乃『弧蝶の城』(新潮社)1(『ジャカルタ・メソ

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ジャカルタ・メソッド
2022年07月30日17:23

この本『ジャカルタ・メソッド』は今年の年末に振り返ると、「今年読んだ中で最も印象的な本」になりそうな予感がする。(正確には、ヴィンセント・べヴィンス、竹田円訳『ジャカルタ・メソッド 反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺戦略』(河出書房新

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表題はともに、邦訳が出て読んだ本の題に由来する。先週末の三連休に読んだエリオット・ヒギンズ、安原和見訳『べリングキャット』の原著者は1979年生まれのイギリス人。原著タイトルWE ARE BELLINGCAT中のbellingcatとは、「怖い猫が来ればすぐ分かるよう、

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重信房子への痛烈な批判
2022年07月19日22:35

文藝春秋8月号で、田原牧「『私党』重信房子と日本赤軍」を読んだ。一言でいえば、日本赤軍は重信個人の「私」党だったと。恐らくは天性の「人たらし」の資質・行動と、たまたま事態が転んでそこ(ロッド空港乱射事件の時期のパレスチナ)に居合わせただけの

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