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2022年10月02日14:46

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統一教会、創価学会vs与党

『文藝春秋』100周年記念十月特別号の特集「統一教会と創価学会」座談会に出席した論客は、評論家の宮崎哲也、宗教学者の島田裕己、統一教会信者だった思想史家・仲正昌樹、『宗教問題』編集長の小川寛大。全体的な印象は、「統一教会は創価学会ほど政権与党に影響を与えていない」だったと思う。

読みながら「 」で囲んだり、傍線を引いた箇所を引くと、小川氏は「統一教会側が自民党右派に影響を与えていたのでは」という一部メディアの論調に異を唱え、「むしろ統一教会側が、自民党右派の歓心を買うために調子を合わせていた面が大きい」とする。
 大学卒業後、統一教会系『世界日報』の記者を務めた仲正氏は「統一教会や国際勝共連合に独自の保守思想を感じたことは一度も」なく、自民党右派に迎合してか、本来の教義に反する主張が紙面に並ぶこともあり、最近では「夫婦別姓反対」など。そもそも教組の文鮮明と夫人の韓鶴子は、儒教社会の「同姓不婚」の規範通り別姓である。安倍元首相が統一教会系雑誌の表紙にたびたび登場したのも、写真を通信社から買っただけ。(ただ安倍氏側は抗議もせず、容認していた)

一方、「現実に政治への影響力を保持し続けている点では、創価学会は統一教会をはるかにしのぐ」と島田氏が指摘。例えば福祉政策などを、公明党を通じて自民党に受け入れさせて来た。そもそも日蓮の教義、思想そのものに政治への強い志向があり、創価学会は政教一致のために政界に進出した。福祉政策などを実現させたが、与党の状態が長期化したことで、自民党の改憲構想や消費税増税案を受け入れるなど、自民党側に引きずられている、と小川氏が指摘。

他の新宗教は、早く政界進出した創価学会へのカウンターとして結集してきたが、近年の生長の家と真如苑は政権与党と距離を置いてきた。真如苑はほとんど政治活動を行っていないが、新宗教で唯一、教団規模が拡大傾向にある(小川氏)。

統一教会への入信・活動経験を踏まえて仲正氏は、「自分に自信がなく、社会から孤立した存在だという劣等感や不安感を持っていた人間にとって、統一教会の教義は魅力的で、つまらない一個人の話でも必ず大きな展開に結び付けていく」と明かす。これには、多くの宗教教団を知る島田氏も「そこまで教義と信者を物語としてつなぎ合わせる宗教はほかにない」と感心した。

保守政治家と統一教会の関係について、仲正氏は、「自民党の伝統的支持基盤が縮小し、保守的なことを語っても、有権者があまりついてこないので、政治家たちは自信を失っているのではないか。保守思想を広げる手伝いをしてくれる統一教会の団体が魅力的に見えるのだろうが、教団の狙いなどを考えないで付き合って、どうして付き合ったのかと追及されるとあたふたする」「今の自民党の保守派は、過激なことを言っているようで、小心者が多そうですね」と述べている。

今回の参院選で維新の比例区から当選した金子道仁は、キリスト教福音派の牧師。「福音派は、既に日本のキリスト教信者百万人のうち3割を占めている!」(小川氏)
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