昨日NHKで、4年前の北野武(ビートたけし)版「ファミリーヒストリー」を再放送していた。同番組とこれに基づくウィキペディアによると、父・菊次郎の叔母で実質の祖母である北野うし(1873年9月、徳島県徳島市通町生まれ)は、明治時代に娘義太夫の花形であ
比較的最近のことだが、トランプは、どんな都合の悪いことが起きても「自責」せず、全て他人が悪いと「他責」する「社会性人格障害ないし人格異常」だと思うようになったら、何があっても腹が立たなくなった。
最近、相次いで2冊の日本史辞典を買った。1冊目が届いたのに、すぐに2冊目を発注してしまったのだ。1冊目は山川で、「権門体制論」という見出しがない! 編者を見るとその筆頭に「石井進」とある(50音順が影響しているかもしれないが)。執筆者には、日本中
井上章一と佐藤賢一の対談『世界史のミカタ』を読んだ。井上氏は建築学科から文系に転じた博識の(何が専門か分からない)学者。何しろ『日本史のミカタ』でも本郷和人氏と対談している。対する佐藤氏は、西洋史の豊富な知識をベースにした小説家。両者の知見
河本準一、宮迫博之、徳井義実、渡部健…と挙げたのは、一時は飛ぶ鳥を落とす売れっ子だったが、それぞれのスキャンダルを契機にメディアから干されたり、バッシングや視聴者の反発を受け、元気がなくなっているお笑い芸人たち。ほかにも何人もいるだろう。お
奥山俊宏『秘密解除 ロッキード事件――田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年刊)を読んだ。きっかけは新聞の書評で新刊の春名幹夫『ロッキード疑獄 角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス』のついでに「もう1冊」として挙げられていたこと。古本で入
井上章一と本郷和人の対談『日本史のミカタ』を読んだ。井上氏は、相手の本郷氏にも想定外なのに説得力はある新説を繰り出して、読者にもなるほどと思わせ、楽しませてくれる。これは京都にある国際日本文化研究センター所長の井上氏が、関西出身、修士課程ま
今まだ半ば。取り寄せた高見順の『いやな感じ』古本は、文庫本でも文学全集の一巻でもなく、単行本の初版第一刷だったが、高見は人気作家ではないようで、初版第一刷でもプレミアはほとんど付かないようだ。主人公は昭和初期のアナキストで、テロリストくずれ
何冊か関連書を読んだだけのずぶの素人が、「日本の中世に何を見るか?」なんで大それた問いに答えられる訳がない。にもかかわらず、この問いが浮かんだ。黒田俊雄『寺社勢力―もう一つの中世社会―』を読んだ。伊藤正敏『寺社勢力の中世――無縁・有縁・移民
「苦しくても苦しくても 死にはしないと」(繰り返し)――トワ・エ・モアが歌ってヒットした「誰もいない海」の各番最後のリフレーン。凄い歌詞だと、何度聞いても感心する。 気になって作詞家をググったら「山口洋子」だったのでびっくりしかけたら、「横
著者の伊藤正敏氏は(カバー裏表紙に、タオルで髪をぬぐっている肖像写真を載せることからして「くせ者」)はアカデミックな経歴の日本中世史学者だが、その主張は時に挑発的なほど、学校で習った「教科書的歴史観」を洗い流してくれる。一行一行が史料と史料
を行(い)ってみた。僕が勝手に名言だと思っているのが、漫才師の博多華丸の「刺身は醤油のつま」だということ。それほど醤油は完成された調味料である。でも逆に言うと、それ自体が強烈すぎて、どんな刺身でも、寿司でも、焼き魚でも…全部醤油の味にしてし
竹内実『中国という世界――人・風土・近代』に出てきた、著者が見学した毛沢東の祖先の宗廟(そうびょう)が気になっている。中国は古代以来、父系の大家族制による同姓の宗族からなる社会であり、宗族内では祖先を祭る「宗廟」(祠堂)、宗族メンバーの名な
竹内実『中国という世界――人・風土・近代』を読んでいると、中国には広大な地域、さまざまな民族・氏族、長い複雑な歴史等々から生まれた、(歴史的な経緯・由来はあるに違いないが、正確には不明な)現代の当人たちにとっては訳も由来も分からないものも含
『特高警察』で言及された「憲兵」に納得。憲兵とは、今までの理解でも、改めて辞書を引いても「軍隊内の警察」なのだが、この本で「軍隊外(一般社会)の『反軍』的な思想や動きを取り締まる」のがもう一つの任務だった、と知る。――これで納得。関東大震災
を読んだ。何度も映画化された、タイトルも作者の尾崎士郎も有名な小説だが、読んだのは初めて。読む気になった直接のきっかけは、最近出た『昭和史の隠れたドン 唐獅子牡丹・飛田東山』で、実在の人物・飛田東山(ひだとうざん)をモデルにしたのが『人生劇
火野葦平『花と龍』についてWikiると、目立つところに大きな誤りを見つけた。ウィキペディアではこの作品が「明治中期から太平洋戦争後の北九州を舞台に」となっていたが、小説は昭和12(1937)年の日華事変勃発を告げて終わっている。恐らく改めて確認せず、