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日記一覧

昨年11月に『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』として出た高橋璃子の日本語訳は2015年の英訳版からで、その英訳の元は2012年にスウェーデン語で刊行された。著者のカトリーン・マルサルはスウェーデン出身で、イギリス在住のジャーナリスト

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昨日までに読了したのが、1 著者・松崎明、聞き手・宮崎学『松崎明 秘録』(2008年初版)と2 カトリーン・マルサル著、高橋璃子訳『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』(2021年11月初版)1の松崎明(1936-2010年)は、旧国鉄の動労ではカリスマ

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米軍将校とハワイアン
2022年01月27日07:30

今日の東京新聞の連載「私の東京物語 高木ブー4」でへー、と思ったのは、占領下にあった日本で、米軍将校はハワイアンミュージックを好んだということ。当時は朝鮮戦争の影響で米軍人が多く駐留し、米軍クラブが銀座、赤坂をはじめ各地にあった。高木は兄か

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森達也『下山事件(シモヤマ・ケース)』(新潮社、2004年2月発行)を読んだ。きっかけは書評欄の「もう一冊」だった気もするが、何の書評だったかは覚えていない。古本がほぼ送料のみだったので取り寄せてあった(紙が茶色くなり、全編に赤ボールペンで傍線

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葛西敬之『国鉄改革の真実 「宮廷革命」と「啓蒙運動」』(中央公論新社、2007年7月初版発行)を読んだ。きっかけは、先日読んだ『賃金破壊 労働運動を「犯罪」にする国」』の書評(見出し「国策としての労組潰しの深層」)の「もう一冊」に、「労組を

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日本の劣化の一側面か
2022年01月18日08:51

竹信三恵子『賃金破壊 労働運動を「犯罪」にする国』(旬報社)を、読みかけや積読を措いて、届いてすぐ一気に読んだ。労働組合や労働運動とは今も無縁の身だが、東京新聞の読書欄で知って気になっていた。今の日本社会で起きている現実から目をそらしてはい

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40本も観ていた
2022年01月17日09:46

去年の夏、Amazonで会員向けの無料の映画を見まくった時期があった。きっかけは映画監督・川島雄三だったが、大半は芦川いづみが出ている作品。川島作品の助監督だった今村昌平の監督作や、川島が女優として発掘、起用した芦川いづみの出ている作品も見るよう

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「医療過誤と『患者の権利』」の投稿(同じものを載せたFaceBook)を見て、40年来の友人から、亡くなった母の死は医療過誤によるものだった、との連絡があった。僕には黙っていたのか、それともほのめかしていたが僕自身が追及しなかっただけなのか...

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表題の内容をめぐる、去年12月26日の東京新聞の記事に付箋を貼って取っておいた。医療過誤は僕にとって、幸い今まで当事者でもなく、近親者にも経験した者はいないが、世の中では常に発生している問題だから。記事によると、医療事故被害者や家族でつくる

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「法の支配」との出会い
2022年01月10日15:08

若桑みどり『クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国』の中で印象的な一節があった。2年余りをかけて夢に見たヨーロッパ、ポルトガルのリスボンにたどり着いた少年使節が、王国の統治方法について見聞した場面で、今日でいう「法の支配」について生ま

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人類学的紀行
2022年01月09日04:32

いま読みかけなのはレヴィ=ストロース『悲しき熱帯』(川田順造訳)(中央公論・世界の名著の1冊。マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』と合本で、ともに抄訳)。若桑みどり『クアトロ・ラガッツィ』ハードカバーの800グラムほどでないが、600グラムあっ

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『幻の村―哀史・満蒙開拓』の著者・手塚孝典氏は信越放送のディレクター。長野県は全国で満州への移民を最も多く送り出した歴史があり、その送り出した側の自治体や関与した人物らを取材。ドキュメンタリー番組制作に続いて本書が生まれた。中でも1940年に36

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『アメリカのありふれた町で』は、それ自体で複数の歴史=物語から成っているが、著者・東理夫(ひがしみちお)に語られることで一つの世界を構成する。著者は1941年、バンクーバー出身の日系カナダ人2世だった両親の間に生まれたが、母親は日本語の読み書きが

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