大相撲10日目。
40歳対25歳、前頭4枚目対新横綱。
7勝2敗同士の対決。
軍配は、40歳の玉鷲に上がった。
立ち会いは横綱大の里の踏み込みの強さが、
まさりあっという間に玉鷲を追い込む。
しかし、この流れを読み切っていたように、
土俵際から体を返し、まるで誘い込むように、下がる。
そして、まるではかったように土俵際で突き落としの逆転勝利。
なぜ計算通りと表現したかというと、
勝利を確信した玉鷲の口から「よし、うまくいった」と
いうつぶやきに似た言葉が発せられたように見えたからだ。
横綱大の里は強い、しかし、玉鷲の経験がそれにまさっていた。
強い歴代の横綱との手合わせは今までも何度も体験してきた、
タイプの異なる関取と何百回も身体をぶつけ合ってきた。
その経験から土俵の広さ、俵の使い方などなどが、身体に染みついている。
初土俵から13場所で横綱に昇進した大の里にとって
玉鷲の積み重ねてきた場数には、到底かなわない。
大相撲の面白さは、一秒の10分の1、100分の1で起きる
逆転劇であると私は思っている。
玉鷲と大の里の勝負の差は、力で勝る大の里に対して、
場数を踏んだ経験の多寡にあった、それに尽きる。
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