ヴェネチア金獅子賞と聞いて、まずは原作を邦訳で読んで予習していったのだが、
見終わって「なぜ ここまで演らせたの?」という大きな疑問。
原作である程度予想はしていたけれど、これ程18+ の演出とは?
本当に驚いた。
原作と違って、舞台はロンドン?少なくともラストは。
始まりは橋から飛び降りるエマ⋅ストーン演じるベラ。
ここは原作っぽいし、これからの展開を表すような怪しげな背景は素晴らしかったし
映像と衣装、そして奇妙な音楽は圧巻だ。
ウィレム・デフォー演ずるバクスターがベラを手術するのだが、
彼の異様さも凄い。
そしてベラが少し成長してくると、その美しさに、
あのアベンジャーズでハルクを演じたマーク⋅ラファロがベルを誘惑し、
世界旅行へと連れ出すのだが…
ネタばれになるが、
パリでの展開が、私には やり過ぎに感じられ、げんなりした。
これでは、おそらく18歳以上だとウソをついて
若い男子が見にきたがるような、そんな過剰な演出だと感じた。
そして何より残念だったのが、自己に目覚めたベルが、
医学を目指すと決めるところが、あっさりしすぎて。
原作と比べると時間配分がおかしい映画だった。
ヴェネチアの審査員は、エマ⋅ストーンの頑張りを高〜く評価したのか。
せっかくの衣装の豪華さと不思議な音楽の秀でた個性を、
パリのいやらしい男どもが散々踏みにじった感じ。
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