mixiユーザー(id:26897873)

2018年10月01日17:58

863 view

ハーレム・ノクターン (Harubaru邸訪問記)

Harubaruさんのところをお邪魔してきました。

5月のマラソンオフ会以来のことですので、ほぼ半年ぶり。実は、今回は、UNICORNさんのところへご一緒したお返しということで、そのUNICORNさんとご一緒の訪問というわけです。

フォト

午前中にちょっと所用があったため少し遅れて参上したところ、すでにUNICORNさんはお見えで、さらにはご近所のマイクキタさんもおられます。お二人とも昼食を済ませたところですでにいささかきこしめしておられ上機嫌。私も、ピューターのぐい飲みで少々追っかけをかけたところでさっそくの試聴です。

フォト

大いに盛り上がったのは、昔懐かしのサム・テイラーの「ハーレム・ノクターン」。

マイクキタさんお持ち込みのソフトですが、何でもMJ誌の付録の高音質録音CDだとのこと。その何とも黒々とした図太いテナーは格別の音がします。マイクキタさんが、「いやあ、これこそがムード・テーナーの帝王のサウンド」だと上機嫌。

それで、私が「でも、マイクキタさんはいったいどちらでこれを聴いていたのですか。私の世代ですと、ラジオとかで聴いたことはあっても、あまりハイファイで聴いた記憶が無いのですが。」とお尋ねしてしまいました。

マイクキタさんは今なお真空管アンプ作りの現役で、あまりの意気軒昂ぶりにいささか年齢不詳なのですが、実は、80歳超えの大ベテラン。「古代スピーカー愛好家」と自称して長年ウェスタンエレクトリックのオリジナルを愛聴し、今またジェンセンの高電圧励磁式スピーカーの復活を企てている最中だとのこと。ジェンセンなら、このサム・テイラーがもっと図太く黒々と鳴るに違いないと、HarubaruさんのB&W800のサウンドに煽られて大発憤されているというわけです。

マイクキタさんは、しばしの沈黙の後に「ベルウッドさんは、真面目だったから、キャバレーとかあまりそういういかがわしいところには出入りしなかったんでしょう。」とニヤニヤしています。私が、「そりゃあそうでしょう。だってその頃は小学生か中学生、せいぜい高校生の頃ですよ。」と言うと、なあるほどと大笑い。

マイクキタさんは、当時、日本初のリボンマイクの開発に携わっておられたそうです。このマイクはNHKに採用され紅白で美空ひばりがこのマイクで歌っていて今でもその画像が残っていてマイクキタさんのオーディオルームの壁に掲げてあります。そういうわけで、当時、隆盛を極めていた浅草などの歓楽街のキャバレーに納品したり設置したりと盛んに出入りしていたというわけです。

さて…

そういう楽しいオフ会だったわけですが、実は、Harubaru邸のサウンドは大いに深化していました。春のマラソンオフ会以来の進境ぶりは著しいものがあります。それまではESOTERIC K-01で聴いていたのですが、これをMFPC QuadroPC + AsoyajiDACに切り換えます。

すると…

あの昭和レトロの銭湯で鳴っていたようなサム・テイラーがその巨躯がまるでスポットライトに照らし出されたかのようにリアルな姿を現します。図太いテナーが、その太さと深い墨黒はそのままに、大書した筆の動きやさばき、墨の濃淡やかすれやどっとこぼれ落ちたような墨の飛沫のようなものまで克明に浮き上がってきます。格段に進歩したと思ったK-01のサウンドがまるでラジカセだったかのように錯覚してしまうほど。

これには驚きました。

サム・テイラーが「高音質音源」だとはつゆ知らずでしたが、これほどにハイエンドで堂々と、しかも、ハイファイらしいリアリティをもって鳴るのを聴いてびっくりです。この後、プリをマランツ7から金田アンプに切り換えオール電流伝送に切り換え、さらには、GM70シングルからプッシュプルに変更。どんどんと、いわゆる「モニターライク」な現代的ハイエンドの方向に引っ張っていきますが、サム・テイラーはより筋肉質のピンフォーカス音像へと深化するものの、その分厚いテナーのホーンらしい響きはいささかも削がれるどころかその質感が増していくのです。

Harubaruさんによると、ウェルフロートボードのフルコンメカ換装や、プリアンプの電源部とのボード分離などが大いに功を奏したそうです。さらには、マルコム・アーノルド/ロンドンフィルの序曲などクラシックの大編成などを聴くと、各楽器が克明に分解・分離すると同時に部屋の壁の幅いっぱいに奥行きのある大ステージが拡がることには驚いてしまいます。マラソンオフ会当時のB&W800D3は、高域と低域がちょっとバラバラな印象もあったのですが、低域も全帯域のなかで完璧にひとつとなり、しかもとてつもなくリアルな低音の質感があります。そのことでサム・テイラーの放つ濃厚な南洋果実の熟臭のなかから濃潤な情感と赤心が浮かび上がってきて、通俗さと陳腐さに陥るぎりぎりのところで危ういバランスでせめぎ合うのです。

あの時、セレクターポジションのひとつが左右ch逆だったというマランツ#7も修理を終えて完璧でしたが、金田式電流伝送でのいかにも金田アンプらしいサウンドであってもディテールがしっかりくっきり現れてくることは、どうやらウェルフロートボードだけではなく、AsoyajiDACにも何かあるようです。お聞きすると、その後、かなりAsoyajiさんご自身の手によって手が加えられたとのこと。

マラソンオフ会の時は、左右逆転というだけではなく、AsoyajiDACにはどこか定位が不正確、あいまいで、ステージの狭さもやや感じたのですが、それが今やまったく払拭されて実に安定したナチュラルな定位感と、広大なステージの大きさを感じさせてくれるのです。Harubaruさんはしてやったりとニヤニヤするだけで、いったいAsoyajiさんが何をしたのかその詳細は教えてくれませんが、これはもうK-01とは大きな差がついてしまいました。これならブラインドテストでも間違えるはずがないと自信を持って言えるほどです。

Harubaruさんも、今日はいままでで一番音量が大きかったと満足そうな笑みを湛えていました。

そういうなかで、最後の最後に、マイクキタさんのリクエストで、私の定盤「パッヘルベルのカノン」のリクエストがありました。

フォト

ちょうどCDも、HDDも持参していたので

1.私の持参CDの再生
2.同じ持参CDをその場でリッピングしたファイルの再生
3.同じCDを私がリッピングしたファイルからさらにコピーしたファイルの再生

の3通りで聴かせていただきました。

Harubaruさんのリッピング環境もかなりしっかりと整えられているとのこと。私は、それなりの環境ですが、けっこうちゃらんぽらん。さすがに《1.CD再生》は相手にはならなかったのですが、何と《2.Harubaruさんのリッピングファイル》よりも、《3.私のリッピングファイル》の方が良いと感じました。もちろんその差はとても微妙ですが、これは私にとっても意外でしたし、Harubaruさん自身も認められていました。

リッピングによってそのファイルの履歴は決まってしまい、それが音質に差となって現れるのかというのが、目下の私の大命題なのです。差があるとは認めつつも、いったいそれがどんな要因によって差が出るのか?謎は深まるばかり。

それにしても、こういう微妙な差までも映し出してしまうHarubaruシステムには脱帽でした。それでいて音楽は実に楽しいのです。

Harubaruさん、ありがとうございました。また、いろいろ教えて下さい。

16 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する