倚松庵は、文豪谷崎潤一郎の旧居。庵号は、谷崎夫人の松子にちなむ。石銘碑は、松子夫人の揮毫による。ここで名作「細雪」が執筆された。……というよりも、その舞台そのもの。家主の後藤靱雄は関西学院のサッカー選手。父がベルギー人で背が高くハンサムだっ
秋葉原アムトランスでの新忠篤氏ミニコンサート。今回のテーマは、ダイレクト・カット盤の再生。ダイレクト・カットとは、磁気テープを介さずに直接、収録現場でラインミックスしたものをそのままカッティングマシンでラッカー盤をカットするというもの。今回
若手演奏家を紹介する紀尾井ホール「明日への扉」シリーズ。新進気鋭の演奏家の登竜門として、これまでも数々の大型新人を送り出してきました。今回の平野友葵さんは、この春に二十歳になったばかり。桐朋学園大学を経て、昨秋にウィーンに留学したばかり。こ
この日は、ピアノリサイタルとはいいながら、ひとつもピアノ曲がない。というのも、全てピアノ以外の楽器のために作曲された曲を、ピアノ用に編曲したもの。いわゆる〈トランスクリプション〉。最初にヘンデル。〈アフェットゥーソ〉はヴァイオリン・ソナタが
「生態系(エコシステム)」などという表題から、環境考古学など生物学、地質学などの自然科学的分析成果を取り込んだ、学際的な近世史研究かと思ったが、実のところは、純然たる文献史学。それは文字記録をもとに史実を復元しようという、歴史研究の王道なの
日本製鉄音楽賞は、数えてもう34回目になります。1990年に紀尾井ホールのこけら落としとともに発足。新日本製鐵鐵(当時−現・日本製鉄)の創立20周年の記念事業の一環。最初のフレッシュアーティスト受賞者は、諏訪内晶子さんでした。フレッシュアー
大塚直哉さんが、2018年以来続けているレクチャー・コンサートが、久しぶりにさいたま芸術劇場に戻ってきたもの。このシリーズは、もともとこの劇場備え付けのポジティヴオルガン(M.ガルニエ・オルガン製作所製)を主役に据えて、チェンバロとの弾き比
堪能した。これぞプッチーニ。冒頭に短い序奏。スカルピアの動機がどす黒く響く。その分厚い響きの何と雄渾なこと。この日のベニーニと東フィルが素晴らしかった。音量が厚く雄大。バストロンボーンが加わった金管群とティンパニが最右手、コントラバスが最左
田部さんのこの朝日ホールでのリサイタル・シリーズは、昨年、20周年の区切りをつけました。その折り返しともいうべき新シリーズ。−SHINKA−<進化×深化×新化>の第1回。最初のモーツァルトでは、ちょっと、おや?という気がしました。田部さんのモーツ
さながら熟成したワインを味わうかのように、馥郁と香り立つ薫りと複雑な味と舌触りを堪能するような感動が拡がりました。トリオ・ヴァンダラーは、数少ない常設ピアノ三重奏団。しかも1988年のミュンヘン国際コンクールで最高位を獲得して以来、不変のメ