従来の《山本五十六》観からすれば異端の書。山本五十六を英雄視することに長年違和感を持ち続けてきた。本書を読んでその胸のつかえが下りた。「戦争に反対しながらも、自ら対米戦争の火ぶたを切らざるを得なかった」という山本像は、1965年に出版されベ
前回の5番がよかっただけに期待していたけれど…。一曲目の「イタリア風序曲」から違和感はあった。弦パートの音がすっきりしない。最初のうちは調子が整わないというのはよくあることと思ったが、終曲となっても団員の表情もどこか冴えない。二曲目の「ハフ
南紫音さんは大好きなヴァイオリニスト。だから、いろいろな想い出がつまっています。そしてその想い出がどんどんと連鎖していきます。何と言ってもあの東北大地震の直後に最初に聴いたコンサートが南紫音さんでした。震災の年の1月にトッパンホールで初めて
広重の芸術とその生き様を活写した時代小説。あくまでもフィクションではあるが、その考証は実に行き届いていて、作り事めいたことや作者の勝手な脚色や解釈などの煩わしさも皆無。しかも、フィクションでこそ得られた自由な筆致やリアルな表現が、広重の苦悩
20年にわたっておなじみだった5千円札の樋口一葉の肖像。来年から津田梅子にとって代わられるという。その20年前に、話題になっていた本書を、いまもう一度読み直してみました。東京向島に生まれた作者が、樋口一葉の描いた明治の青春の日々に捧げた哀切
チェロでも《二刀流》。モダンとピリオドの二刀流というのは、ヴァイオリンでは聴く機会がずいぶんと増えてきました。けれどもチェロの二刀流は、初めて。しかも、同じ曲を同じリサイタルコンサートで弾きわけるというのも初めての体験でした。鮮やかな真紅の
2004年以来、20年にわたって親しまれた5千円札の樋口一葉の肖像。来年から津田梅子にとって代わられるという。その一葉の短い生涯はとにかく貧乏で借金まみれだったというから何とも皮肉なことだ。「一葉」という筆名は、一枚の葦の葉の舟に乗って中国