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日記一覧

川口成彦さんの紀尾井ホールでのレジデント・シリーズもあっという間で、もう最終回。古楽器という枠にはめられがちのフォルテピアノやヴィンテージピアノから、思いも寄らぬような多彩なプログラムに挑んで私たちを驚かせ、楽しませてくれたシリーズでしたが

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ヴィオラのファン、あるいはヴィオリストのファンにとってはこんなうれしい日はありません。「100% ヴィオラの日」!佐々木亮さんに言わせると、ヴィオリストというのは謙譲の美徳なんだそうです。(ヴァイオリニストのように?)一番を争わない。今日の第1

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東京・春・音楽祭2024も千秋楽。その掉尾を飾るにふさわしい素晴らしい公演でした。オーケストラの壮大にして華麗な音響が、大ホールの空間全体に響きわたる。いささかクールなこのホールを鳴らしきるのは、外来の、しかも世界トップクラスのオーケストラ

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まさに魔術師。まず、そのプログラムのトリッキーなこと。自身が指揮振りする協奏曲二曲と管弦楽曲との組み合わせですが、そちらは指揮なし。実は、そういう構成は、初登場の前回とまったく同じなのですが、今回もすっかり欺されました。その二曲に、祖国ポー

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隈研吾といえば、今の日本人の建築家のなかでおそらく最も多忙な人だろう。本書は、そのひとが八年かけて書いたという。日本の建築が、西欧の様式建築やモダニズム建築と出会って150年。それ以来の建築家たちの覚醒、葛藤や迷い、自己矛盾、変節を、忖度な

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日本語はあいまいな言語だとよく言われる。「世にもあいまいなことば(=日本語)・の秘密」という題名を一見して、日本語という言語のもつ特有のあいまいさを言語学的に解明しようという本だと思い、手にしてみた。ところが読み始めてみるとそうではない。「

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平安時代は400年も続いた。桓武天皇が平安京に遷都してから藤原道長が摂政関白太政大臣の頂点に立つまでには約200年の時が流れている。私たちは平安時代といっても、前半の200年のことは何も知らない。本書は、そのあまり知られていない「平安前期」

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真面目なようでいて、ちょっと不真面目なエッセイ。緩くて、自然で、それでいてとても深い。ようは、ものごとをじっと観察して、なに、なぜ、なんだろうと考えてみよう。そういう子どものような「なぜ」を誰も止めてはいけないし、止めることもできない。純真

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ブルージュ国際古楽コンクールの覇者のスクシェチュコフスキのチェンバ・ロリサイタル。文字通りの大型新人。2001年生まれのミレニアム世代で身長は194cmだそうだから、間違いない。名前が覚えられていないということでも新人の要件を満たす。その舌を噛

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地味な存在ながらいつも感服させられるのがこの人。日本人として、間違いなく最も数多く聴いているピアニストのひとりになるのですが、思い返せばいままで一度もソロを聴いていない。今回は、ソロが聴ける。しかも、バッハ。そして、またしてもやられました。

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今年の東京春祭の東京都美術館でのミュージアムコンサートのテーマは《フランス》。アメリカ・ボストンのウースター美術館所蔵の「印象派」コレクションの展示に連動したもの。その掉尾を飾る第4回目のコンサートは、ヴィルタス・クァルテットが登場。先行し

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チャンピオンベルト
2024年04月11日18:19

朝ドラ「虎に翼」を楽しみに見ています。伊藤沙莉がちょっとぶっ飛んでる女の子を演じていてその快調な演技ぶりがなんともいえず痛快。兄の結婚式で、宝塚版の「モン・パパ」を歌いまくって大盛り上がりという場面は絶品でした。♪うちのパパとうちのママが並

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何とモダンのオーボエと、ピリオドのフォルテピアノの組み合わせというエープリルフールのような話し。吉井さんのオーボエはたぶんYAMAHA。川口さんのフォルテピアノは18世紀末のレプリカだけれど、A=442Hzにも調弦できるということで、このデュオリ

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東京・春・音楽祭は、毎年、サクラの季節の楽しみ。でもポスト・コロナ時代になって、私の気持ちは、この音楽祭の別の側面であるミニマルな世界のほうに今やすっかり切り替わってしまっています。そうした私のお目当てのひとつが〈ディスカヴァリー・シリーズ

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楽しかった。室内オーケストラというのは、いちばん春祭りにふさわしい。臨時編成だけれども、堀 正文さん、青木尚佳さんのツートップ以下、豪華で華やかな顔ぶれ。文化会館小ホールの小さなステージに所狭しと椅子が並べられている。最初のグリーグは弦楽器

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プロダクションとしては、13年前の再演。あの時は、今上天皇が皇太子として来臨していた。何よりも一番に称賛したいのはオーケストラピットの大野和士と都響。大野のたっぷりとしたテンポと精妙な音づくりは、13年前と変わらない。前回は東フィルだったこ

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東京・春・音楽祭のミュージアムコンサートの会場のひとつだった西洋美術館講堂でのコンサートが復活した。西洋美術館はコロナ禍と改修工事で長く閉館していたが、昨春にリニューアルオープンした。すっきりした前庭から眺めてみると、コルビジェの美術館とそ

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音楽家あるいは室内楽グループを年1回3年にわたりじっくりと聴かせる「紀尾井レジデント・シリーズ」が新しく始まったのは3年前のコロナ禍真っ最中の3年前のこと。その先頭を切ったのが葵トリオ。シューマンの3つのピアノ・トリオを1曲ずつ配したシリー

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