友人の奥谷浩子さんのコンサート。
奥谷さんは私にとっては友人というだけでなく、ピアノの先生。といっても私はピアノが弾けるわけではありません。いろいろと音楽のこと、ピアノ奏法や楽器のことを教えていただいたという意味で「先生」というわけです。
奥谷さんは、これまでもいろいろとコンサート活動を積極的に行ってきました。そのひとつに、ピアノパッサージュという江戸川橋にあるピアノサロンでのミニコンサートがありました。ここはヨーロッパ輸入ピアノを扱うというとてもユニークなお店。
https://pianopassage.jp/
ベヒシュタイン、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、グロトリアン・ザウター、プレイエル、ペトロフ、ファツィオリなど、個性豊かなヨーロッパピアノ。家庭では、ヤマハ、カワイなどの国産ピアノ、コンサートではハンブルク・スタインウェイ一辺倒という時代がついこの間まで続いていましたが、ヨーロッパ輸入ピアノの輸入販売・メンテナンスを続けてきて40年。とてもユニークなピアノショップなのです。
そこで、実際にベヒシュタインやペトロフなどのアップライトや家庭用のグランドピアノなどを演奏して聴かせてくれる。そういうなかで、楽器の豊かな個性についての感性を磨かせていただいたのです。そういう個性がピアノの設計からくるのか、材料の違いなのか。あるいはそれぞれの国の文化・伝統、あるいは両大戦をめぐる歴史的な変遷が分けた運命のようなもの。そんなことにも想いを馳せるひとときでもあったのです。
https://youtu.be/UqSHNCo2FBY
コンサートは、奥谷さんやヴィオリンの吉岡さんの音楽教室の生徒さんの家族や関係者も多くとてもアットホームな雰囲気。名曲や小品が多くプログラムもとても親しみのあるもの。それでも、ツィゴイネルワイゼンやショパンのバラードなど、内容的にも技術的にもとても高度なものもあって、とても充実したもの。
吉岡さんのヴァイオリンがとてもよいのでびっくりしました。音色がすごくきれいで音程も信じられないくらい安定していたことが印象的でした。プロのツアー・コンサート・プレーヤーや一流オーケストラの団員であっても音程や音律はしばしば不安定というのがヴァイオリンの現実ですが、それだけにレベルの高さは驚きでした。
そして最後のショパンのバラード。久々に感動しました。
とてもドラマチックで、沈潜するような思いが交錯する情景が走馬灯のように浮かんでは消え、浮かんでは消え…そして、最後のあの劇的なエンディング!コロナ禍での様々な制約、何かが常に鬱屈するなかで過ぎていく日々にいろいろな出来事や経験があったのでしょう。そういう思いが、こちらにも波のように押し寄せてきます。いままで何度も聴いたこの曲で一番の感動でした。
会場のサルビアホールの音響の豊かさにも驚きました。
川崎市鶴見駅前工場跡地の再開発事業として整備された複合施設・鶴見区民センターの中にあるホール。
100席の小さなホールで、平土間だけの四角四面の集会所のような何の変哲もないホールです。確かにステージは木質のパネルで囲まれていますが、内壁面などはありふれた建材が使われていて、これといったデザインもないすっぴんのホール。
それが、いざ、演奏となると100席だけのとても贅沢な音楽ホールに一変。その響きはとても音楽的。高い天井と直方体の空間はまさにシューボックスそのもの。小さいホールだけに演奏の細かいニュアンスも伝えてくれる一方で、少しのキズも逃さない厳しさもあります。それらがよい緊張と心地よい音色と響きとなって音楽をまるごと満喫できる…。とても気に入りました。
幸せな気分のまま、この後そのまま直接、2回目のコロナ・ワクチン接種に向かいました。
ロマンティック・メロディ
2021年7月3日(土) 10:15〜
川崎市鶴見 サルビアホール 3F音楽ホール
デュオ・レリア
吉岡篤志(ヴァイオリン)
奥谷浩子(ピアノ)
いつか王子様が・・ディズニー映画「白雪姫」より
All I ask you ・・ミュージカル「オペラ座の怪人」より
ユモレスク・・・ドヴォルザーク
G線上のアリア・・バッハ
別れの曲・・・ショパン (ピアノ独奏)
ツィゴイネルワイゼン・・サラサーテ
愛の挨拶・・・・エルガー
シシリエンヌ/エレジー・・フォーレ
バラード第1番・・・ショパン
(アンコール)
美女と野獣・・・ディズニー映画「美女と野獣」より
幸福の硬貨・・・映画「マチネの終わりに」より
ログインしてコメントを確認・投稿する