本来の電気的アースのお話しです。
私の場合、アースは、プリアンプの一点アースとしそこから専用アース(接地抵抗1.8Ω)に落としています。機器間のアースは、信号ケーブルのシールドのみで繋がっています。アンプは、すべてバッテリードライブですので、電源はアースから浮いていますのでアースラインは信号ケーブルのシールドのみということになります。CDプレーヤーの電源は、アイソレーショントランスが入っているので基本的にアースに繋がっていません。そもそも使用しているDENONのCDプレーヤーの電源は3ピンですがアースピンは繋がっていません。
ところが、デジタルFMチューナーの導入をきっかけに自作DACを復活させたので事情が変わってしまいました。
いまはCDプレーヤーは、デジタル出力を使用して自作DAC経由でパワーアンプにつないでいます。その接続は光ケーブルにしています。これが一番音が良いと判断したからです。
CDP→(光ケーブル)→DAC(プリ内蔵)→パワーアンプ
すなわちCDPはいまやCDトランスポートと化して、純然たるデジタル機器となったわけです。光ケーブルとなったことによって、シャシーアースの共通グラウンドラインから遮断されただけではなくアースそのものから浮いてしまったことになります。音がよいので、特に気にしていなかったのですが、ふとそれでよいのかと気になってきました。そこでさっそくRCA端子を利用したアース線を作って試してみることにしました。
果たしてアースでつないだ方がよいのかどうか…?
CDプレーヤーのアナログ出力端子に、自作のアース線をつなぎます。もう一方はプリアンプのアース端子にまとめます。もしCDプレーヤーのアナログ出力を使う時は、アース用のプラグを外さないと出力端子が使えませんので、二重アースを防ぐフェルセーフにもなります。シンプルな方法なので、アース有りと無しの比較試聴も簡単にできます。
最初は、違いはないかなぁ…と感じました。違いがないならあえてアースをつなぐ必要はないと思いかけたのですが…
よく聴いてみると、微妙ですが違いがあることに気づきました。先ず冒頭のピアノが、アース有りの方が打音の芯がしっかりしていて一音一音の輝きや艶があります。まさにソリッドな音が立ってきます。無しだと木質の響きだけになって鈍いくぐもったピアノの音になっています。音色というよりは、曇りとか不透明な膜が覆っているような感覚で、アース有りにするとそれが洗い流されて音の艶や輝き、色彩がはっきりと見えるようになるという感覚です。ボーカルにも高域にハスキーな色気が増すとともに中低域の胸胴への響きの深みが増してきて、フレーズの消え際が細やか。
こうなるといろいろなソフトも聴き比べしてみました。
例によって「愛の挨拶」の最後のフェードアウトしていくヴァイオリンの高音のロングトーンがどこまで聞こえるか。ディスクはBSCDで聴いてみました。やはり、アース有りのほうが最後まで伸ばしているのがよく聴き取れます。
このソフトは、リッピングしたファイルをHDDプレーヤーで再生したほうが音の分離がよくそれぞれの音の色彩や艶がより感じられるように聞こえて気になっていました。そこの違いがアースの有り無しでもはっきり違いとして感じられます。
このソフトは、常にリファレンスにしているものですが、内部振動アーシング導入後、前半のバスのピッツィカートがあまり響かなくなり、特に6つ打たれる各音が同じ響きになってしまっていました。これがアース有りにすると、本来の響きが戻ってきて4つ目の音が共鳴が大きくなる感覚も出ています。
こうなってくるともはや思い込みが強くなってきて、アース有りのほうがどんなソフトを聴いても奥行きや響きの拡がりがよいと感じてしまいます。ホールトーンがちゃんと聞こえてしかも自然なので立体感が増すのです。ポップス系のリバーブも同じです。リバーブ音は解像度やSNが改善するとよく聞こえるようになるのですが、それがかえって人工的な加工色に聞こえることがあります。そういうことがなくてとても自然な感じがします。
アース有りが良いとの結論です。
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