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2016年09月22日23:38

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椀方邸訪問記(関西オーディオ行脚 その2)

関西オーディオ行脚の続きです。

骨太サウンド&驚異のライブ空間をお聴かせいただいたトラウトマン大佐邸を辞して、再び電車を乗り継いで向かったのは椀方邸です。

椀方さんのお宅を訪問するのはこれが二度目。前回は、昨年3月のこと。それまで愛用されていたインフィニティに換えてGerman Physiksのユニコーンを導入したばかりの頃でした。

お伺いすると、すでにCさんがおられてお二人でにこやかに迎えてくれます。実はCさんとはリアルにお会いするのはこれが初めて。大変なテープマニアで、目下、テープライブラリのデジタルアーカイブ化に取り組まれている。テープEQには金田アンプをお使いだということで、EQ回路に使われているSEコンの予備の相談を受けたり、定数の微妙な調整で聴き較べをさせていただいたこともあるというご縁です。

さて…

部屋に入ったら、そのウェルカム・サウンドが何とトラウトマン大佐邸と全く同じバッハの無伴奏パルティータでした。ちょっとこの偶然にはびっくり。ただしかかっていたのはヒラリー・ハーンの演奏。そこでちょっとお願いしてイザベル・ファウストの曲をリクエスト。曲もトラウトマン大佐邸で聴かせていただいた第2番の1曲目「アルマンド」です。

聴いてみて思わずニンマリしてしまいました。

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実はこのCDは持っていません。前回の日記で偉そうなことを書きましたが、そういう音色云々には自信がなかったのです。ただ、ファウストの演奏は、ベートーヴェン全集などを持っていますし、バッハの無伴奏も含めて何度か実際に聴いたことがあります。その記憶からの印象での直感だったのです。椀方さん宅で再生されたサウンドでその私の印象が間違いないと確信しました。そしてそういうサウンドで再生されているユニコーンに思わずニンマリしたというわけです。

実は、前回の椀方邸ユニコーンには正直いって決して納得していなかったのです。そのことは日記にも書きましたが、まだまだ導入して間がなくセッティングが詰められていなかったことやアンプ、ケーブルとの相性なども合ったようです。それが見違えるほどに完成度を高めていました。

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やはり大きかったのは、スピーカーを背面の壁から離してかなり部屋の中ほどまで前に出したこと。もうひとつは、アンプをデジタルアンプのSD05に換えられたこと。インフィニティに続いてFASTアンプとも訣別されたのははた目にも何とも寂しく感じますが、これだけの音の完成度を見ると致し方ない気がします。

そのセットアップには直前まで調整が続いたそうで、直前にユニコーン遣いの達人GRFさんから電話でアドバイスを受け、さらに20�僂曚百岾屬魘垢瓩新覯漫�音の濃度が増したとのこと。その他、スピーカーの下にはローズウッドの板を入れるなどマンションの防振フロアの柔らかい床面に合わせた工夫や、アンプ類のベースもリジッド方向にアレンジし直したとのこと。ここらあたりは、私も大いに納得です。

その立体サウンドというのは…

こういう真横の位置から聴いても、ファウストが左右スピーカーの間に立っていて弾いているという完全なホログラフィック音像なのです。

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椀方さんのリビングダイニングはカギ型になっていて、その一角をリスニングスペースにされています。待ちかねておられた様子のCさんと横のスペースのダイニングテーブルで早々と酒盛りが始まってしまって(笑)、正面のリスポジでサウンド確認をしただけで後は、この真横のダイニングテーブルで聴いていたとうわけです。言ってみれば、ステージのそでの楽屋口で聴いているようなもの。いよいよシャコンヌに入ったファウストの横顔を眺めながらバッハに酔い酒に酔うというようなもの。

京都人(moukutsu)さんが、音像・音場再現には四段階あると書いておられました。私なりに勝手に要約させていただくと

第一段階(2台のスピーカーを適当に置いた段階)
左右から別々の音が鳴ったり、音の広がりのようなものも感じさせるが、空間再生を語るレベルになっていない

第二段階(cmレベルの精度で置いた段階)
いわゆる世間で言われているような音像定位(5点定位のようなもの)はクリアしているが、音像の前後上下などの再現ができていない

第三段階(フラットスピーカーなどを精密な精度でセッティングされた段階)
まるで立体写真を見るように音像音場が展開されているが、音像が切り紙細工のように平面的で平面像の重なりの前後は感じるものの、ボディ感が感じ取りにくく、頭を少しでも動かすと音像音場が崩れてしまう

第四段階
元音源の音像音場をそのままの形で部屋の中に再現されている

ということになりますが、椀方邸のユニコーンは、真横で聴いているとすっと佇立しているイザベル・ファウストを真横から聴いているという音像音場感覚になるということでまさに第四段階に達しているということになります。特に、真横で聴くということは左右のスピーカーユニットが縦一列に並んで見えるわけですが、手前のスピーカーの向こう側に音像が立っているとはっきり感じるのがほんとうに見事です。

次々と音楽がかかり、次々と酒杯が重ねられていく…

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常識的なリスポジからするととんでもない位置で聴いているのですが、その音楽が部屋を満たす感覚はまったく自然です。


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CさんがEQプリの定数の調整に使ったベーム/BPOのモーツァルトがかかっています。私が「ベームのモーツァルトの交響曲では、ベルリン・フィルがいいですか?それともウィーン・フィルがお好きですか?」と聞くと、Cさんが「俄然、ベルリンがいい」と断言し、椀方さんが「やぱりウィーンのほうが華やかで艶があっていいなぁ」と仰ります。私が「どっちもそれぞれに良さがある」と言うと三人はまた爆笑です。違う意見を率直に言い合えて、意見が違うことの方が楽しいというのは、同好の士の会話としてはむしろ至福でさえあります。

ほんとうに楽しい時間でした。椀方さん、Cさん、ありがとうございました。

というわけで、千鳥足で何とかホテルに戻ってそのままベッドへばたんきゅ〜。翌日は、二日酔いの頭を抱えていざ岡山へ…。

(続く)
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