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2016年03月26日10:16

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山小屋の805

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山小屋の805がよく鳴ってくれてびっくり。

T−4導入でめでたく退役となった805をこちらへ運び込んだのが、一昨年の夏のこと。アンプは、これまた予備役の自作金田式アンプ。

パワーアンプは、大電流型UHC・MOS−FETの「完全対称型」の120Wアンプ。もともとオーディオとは無縁の高速電力スイッチング素子を使用したもので、Pチャンネルだけでコンプリ素子がないのため「完全対称型」ならばこそ実現できたもの。デノンがUHC・MOS−FETを採用する先駆けになったものでした。私としては、とても愛着のあるアンプです。

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ラインアンプは、やはり金田式。これは出川式第二世代電源に自分で改造し、パワーアンプを強化したかのようなすばらしい効果に欣喜雀躍した想い出のアンプ。出川式は、プリアンプやCDプレーヤーなど上流ほどその効果がめざましいと思います。

セカンドシステムといえば聞こえはいいのですが、実際のとことはセコハン(Secondhand=中古)システムです。それでも昨夏にサイドプレス“Air”スタンドを導入、念入りにセッティングし直して本格的な復活を目指しています。

この時は、十分に鳴らしこむことができずにそのまま今に至っていたというわけです。この連休を利用して存分に鳴らし込んでみました。

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山の春はまだまだ。朝夕の冷え込みはまだ厳しくて室温は0度近くまで下がります。室温が十分に暖まるまで時間がかかるということもあってシステムはなかなか目覚めません。ところが、寝ている間も電源も入れっぱなしで一昼夜経った翌日、あっと驚くほど鳴りっぷりが様変わりしました。

前回までは、ボリュームを上げてもパワフルさが出て来なかったのですが、二日目の午過ぎになってそれこそブイブイと鳴り出したのです。音場の拡がりと伸びやかなサウンドはそのままに、リンダ・ロンシュタットの山にこだまするかのような朗々とした歌声が高い天井へと突き抜けていきます。これこそ“Air”スタンドの本領発揮と思わず聴き惚れてしまいCDの最後まで聴き通してしまいました。

すっかり興奮してしまい、持参したCDを次から次へとかけていきます。

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ボーカルからクラシックのピアノまで、どれもこれもが気持ちよく透る響きで音楽的に心地よい。この山小屋は床から壁、天井までいっさいが木造り。冬場の乾燥で鳴りがよくなり薪ストーブを一日中炊き続けたことで芯から温まったことで最良の響きとなったのでしょう。粗末な山小屋ですが、こうやって聴いているとスペース容量も天井高もオーディオには理想的。

もうひとつは、パワーアンプの下にあてがったウェルフロートボード。

これも半年間で熟成が進んだのでしょうか。本宅のシステムと較べると、その使い方は真逆です。スピーカースタンドの下は、黒檀ブロックのスパイク受けだけでフロアに直置き。逆に電力系のパワーアンプをWFで浮かしてあります。オール木造でフローリングも同質の杉材でしっかりしているので、スピーカー系の振動は積極的にフロアに逃がし、アンプはフロートさせて床からの振動を遮断するという考え方。これがこちらではツボにはまったようです。

それにしてもN805のポテンシャルの高さにはほとほと感心させられます。惚れ直しといってもよいほど。ベースやカホンの低域はこれまで805からは聴いたことがないほどに豊かで力強く、ウッドベースの弦の震えまでが聞こえてきてびっくり。本宅のT−4も、ジャンルによってはもっともっと低域バランスが盛り上がってくれてもよいのかと考えさせられます。

けれども音はさすがに粗い。高域の歪みが残っています。定在波がないだけに余計にこの高域の歪みが耳についてしまいます。このままではクラシックのオーケストラ曲はちょっと厳しい。ケーブル類はもともとの基本的なものですし、屋内配線は家電系と共通の素朴なもの。これをどうやって手を入れていくか。ちょっと本気モードが芽生えてきてしまいます。

ところが…

外出するので電源をいったん落とし、夜になってから改めて聴き直してみたところ…

昼間に聴き惚れたあのサウンドが戻ってきません。特に、廉価盤とはいえクレンペラーのベートーヴェンなんかは場末の駅弁なみの音楽になってしまい、がっかり。山の集落の奥の劣悪な電源環境が夜になってさらに劣化するということでしょうか。あるいは、閉めきった雨戸やカーテンのせいなのか。

これからどのように手を加えていくか考え込んでしまいました。

その一方で、本家本元のシステムももっとシンプルにしてよいのではないかとも思えてきました。部屋の違いが大きいとはいえ、山小屋での開放的なサウンドは魅力です。これに少しでも近づけるにはどうすべきか思案中です。
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