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2022年08月26日14:22

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「シューベルトの歌曲とピアノ・トリオ」 (芸劇ブランチコンサート)

オール・シューベルト・プログラム。

しかも、前半は、この芸劇ブランチコンサートに通うようになってからたぶん初めての歌曲。

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バリトンの加耒徹さんは、スリムなイケメン。この日、ほぼ満席となったのはどうも加耒さんの人気のせいらしい。一見、小柄なのにどこにこんなパワーが秘められているのだろうと思うくらい、大ホールに響き渡る声量。しかも、情感みなぎる声質が心地よい。

バッハ・コレギウム・ジャパンの公演では常連メンバーのようで、実際に私も2年程前にベートーヴェン「ハ短調ミサ」のソリストのひとりとしてお目にかかっています。今日はシューベルトのなかでもひときわ知られている名曲ばかり4曲。ちょっと涙がうるうるするくらい感激しました。

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「鱒」の清流にうろこを輝かせながら跳躍するような音型、葉陰を揺らすような一陣の風…といったピアノの音型もとても素敵で、清水さんとのコンビネーションも素晴らしい。加耒さんのリクエストは「魔王」だったそうですが、清水さんがとても難しいからイヤだと断ったんだとか。半分ジョークでしょうが、実際、あのピアノは相当にタフだとは思います。実は清水さんも意気投合、これからリサイタルを重ねる予定だそうです。楽しみです。

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後半は、藤江扶紀(ヴァイオリン)、岡本侑也(チェロ)のお二人とのピアノ・トリオ。この組み合わせでは、すでに2年前に素晴らしいラヴェルを聴かせてもらっています。藤江さんと岡本さんは、日本音楽コンクール第一位同志の同期生ということで、なじみの仲なのだとか。とはいえ、方や南フランスのトゥールーズ、一方はバイエルンのドイツということでコロナ渦のなか夏休みの帰国時が貴重なアンサンブルの機会なのだそうです。

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ピアノ三重奏曲も、晩年のシューベルトの傑作。飾らずわかりやすく、いかにもシューベルトらしい親しみやすい活き活きとした演奏はさすが。岡本さんは相変わらず流麗な美音としっかりとした揺るぎない音程。藤江さんのヴァイオリンも、芯がしっかりした線が明晰な美音なのですが、シューベルトらしい歌や調性の綾に富んだ響きの調和がちょっと不足していたかもしれません。そこが、中欧とフランスの調性感覚の距離感なのかなというちょっと贅沢な感想を持ちました。

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2022年8月24日(水) 11:00〜
東京・池袋 東京芸術劇場コンサートホール
(1階F列22番)


――オール・シューベルト・プログラム――

鱒
菩提樹
セレナーデ
御者クロノスへ

 バリトン:加耒徹 ピアノ:清水和音

ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 D898

 ヴァイオリン:藤江扶紀
 チェロ:岡本侑也
 ピアノ:清水和音

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