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2016年10月05日08:05

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新型たまごスピーカーを真空管アンプで鳴らす(新忠篤氏ミニコンサートを聴く)

恒例の秋葉原アムトランスでの新忠篤氏ミニコンサートに足を運びました。

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新氏のレコードコンサートは、歴史的な名盤の数々を聴けることと、真空管アンプ・ビルダーとしても有名な氏のオリジナルなアイデア満載の新作アンプの音を聴けるということ。まさに一度で二度おいしい試聴会なのです。

今回は、氏が以前から推しているたまごスピーカーの新モデルNH−W1のお披露目でした。

アムトランスのショールームには、いつものようにGPIの大型スピーカーが据えてあって、中に入ったばかりのときはアラウのベートーヴェンのソナタが流れていて、てっきりこのGPIシステムが鳴っているとばかり思いました。

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実際、初めからこの床に置いたたまご型スピーカーが鳴らされていたのでした。

セッティングは、スタンド置きとしようとしたのですが、リスナーの方から床置きがよいのではとの声があって、床置きにしてみたところとても良く鳴ってくれたとのお話し。GRFさん提唱の「床置き平行法」とそっくりで、まるで後の大型スピーカーが鳴っているような音場感と音像定位で誰もがびっくりされていました。個人的には、もう少し左右の間隔を狭くして、焦点合わせをきちんとさせたいところですが、これでもなかなか堂々たる鳴りっぷりです。

もうひとつのびっくりは、オールバッテリードライブのフォノイコライザー。

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KORGのNUTUBEという蛍光表示管を応用したまったく新しい真空管。大幅な省電力化を実現し消費電力は従来管の2%以下。金田氏もバッテリードライブ式の真空管アンプを製作していますが、こちらは何とヒーターフィラメントまで全てが乾電池で駆動します。

わざわざぶ厚いシェルの防振シャシーを加工してガラスの小窓がついていて、そこから内部をのぞくと青白い光が見えてなかなか幻想的。オールバッテリー化によって高SNの効果は一目瞭然で、無音であってもハムなどは皆無の静けさです。

LPの各種イコライザーカーブにも対応し、SPも聴けるように可変式のイコにもなっているところはいつもの新式イコアンプです。

カートリッジは、WESTREX 10Aというカッティングマシーンに付属した検聴用のMCカートリッジ。ウェスタンは、コンシューマー用カートリッジを販売しませんでしたからこのプロ用のものが唯一のWEのカートリッジということになります。

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パワーアンプは、EL34(UL)の35Wのアンプ。いつものようにライントランスを使った単段アンプです。

こういうラインアップでのレコード鑑賞ですが、ことさらに広帯域・高解像度ではないのですが実に充実した音楽的な実在感のあるサウンドです。最初のワルターの「運命」などは、何の衒いも気負ったところもなく、それでいて規範性の高い堂々たる演奏で、聴いているとかえって新鮮な気分になるほど。一番新しい録音が、ミケーレ・カンパネッラのリストでしたが、むしろこれが一番懐かしいようなサウンドで、クリフォード・ブラウンやディジ・ガレスピーのトランペットが鮮烈。

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やはり、さすがだと思わせたのは「サキソフォン・コロッサス」のオリジナル盤。ロリンズのサックスの音の太さ、息の質感というにとどまらず、トミー・フラナガンのピアノやマックス・ローチのシンバルのスティックさばきにこれほど新鮮な感動を覚えたことはありません。ローチの創意に富んだドラムワークは、次にかかった「スタディ・イン・ブラウン」のよい伏線にもなりました。

音楽再生とはかくありたいものだと思わせた、そんな久々のレコードコンサートでした。

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