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2017年06月23日23:57

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fukuさん邸訪問記

大学時代の仲間と土佐までサイクリングに出かけました。その帰り道に徳島に立ち寄って、私にとって懸案でもあったfukuさんのお宅を訪ねました。

高知から一気に車で徳島に到着。高速道路のおかげで2時間余り。車での待ち合わせに便利だからと、地元のオーディオショップで待ち合わせ。ちょっと見るとフツーの電気屋さんに見えますが、中に入ると危険がいっぱい(笑)。

さっそく、近くのお店で徳島ラーメンをいただきました。徳島ラーメンといってもいろいろのようです。昨年、食した「東大」のラーメンとは趣きが全然違います。こちらのほうが私好みで完食です。
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…というか、食前の写真を撮り忘れました(汗)。


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fukuさん宅は、大変なハイエンドオーディオ機器が並んでいるというのが私の予備知識でしたが、お部屋は8畳間の和室と至ってフツー。しかもお部屋は3階。そこまで上がる階段はけっこう急傾斜で手ぶらでもちょっと足元が気になるほど。そこにどうやってこの重量級の機器類を持ち上げたのか、ちょっとした七不思議です(爆)。

その他にも、不思議がいっぱい。

そのお部屋で、ウィルソン・オーディオのスピーカーとチェロのアンプを中心にした2chピュアオーディオとAVシステムとを楽しんでおられる。それでもちゃんと納まっているのでこれまた不思議。ひとりで聴く分には十分なスペースです。しかもfukuさんは自称《椅子フリーク》だそうで、椅子の話題になったとたん次から次へと椅子が出てきました。いったいどこにそんな収納スペースがあったのかとこれまた不思議。

ウィルソンオーディオ(WILSON AUDIO WATT3+PUPPY2)は、多くのオーディオファンを惹きつける名器ですが、実は私は、これまであまり縁が無くて、実際に聴くのは初めて。なぜか私の周囲のオーナーがいなくて、所有されていた方もオフ会直前になって不調・不具合で処分してしまったということがありました。これだけ名の知れたスピーカーなのにこれまた不思議。

スピーカー間隔は、約1.8mで、中央とリスポジとの距離もほぼ同じ1.8mの二等辺三角形配置。やや内振りの配置になります。プロジェクタースクリーンとの兼ね合いがあるのでしょうが、個人的にはもう少し狭い間隔の方が好みです。でも、中抜けや三点定位でもなくとても自然な空間表現となっていてさすがです。むしろ大型スピーカーというべきでしょうし、しかも、てっぺんにはオニキスのスーパーツイーターまで載っているのですが、不思議と圧迫感がありません。

さっそくいろいろ聴かせていただきました。

fukuさんのフリークぶり、オーディオのみならず、ソフトや音楽そのものについての知識の豊富さはただものではないと拙宅訪問時に感じていましたが、とても興味深い趣向をこらしたプログラムでした。


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悪魔のヴァイオリン弾きとも言われるレイチェル・バートン・パイン。あのDORIANレーベルのリマスタリングSACD。私には初めて聴くヴァイオリニストでしたが、弾いている楽器はアマティ。アマティは古い楽器で同じクレモナのストラディバリウスよりも100年ほど遡り、サイズもやや小ぶりで音量も小さめ。そういう点では、やや濃厚な音色と大きめの音像に少し気後れしましたが、それは録音のせいでしょう。レイチェルは、この楽器を入れたケースのストラップを列車のドアに挟まれて、楽器をかばって100mほども引きずられ両足を切断するという事故に遭います。いわば身を挺して楽器を守ったということ。そんなお話しをfukuさんから教えてもらいました。今はグァルネリ・デ・ジュスを所有しているようですが、確かにそういう楽器への彼女の執着と楽器の妖気が漂う演奏であり、録音です。
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その後、彼女のCDを何枚かポチってしまいました。


ヴァイオリンが続きますが、ナージャ・サレルノ・ソネンバーグの「ヴォカリーズ」。

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ソネンバーグもちょっと変わり種のヴァイオリニストで、私は映像では何度も見ていますが、こうやってじっくり聴いたのは初めてのような気がします。バートン・パインとは対照的に右手でこねくり回すようなところがあって音の色彩とか触感の変化が面白い。中間部のところで音色を意識的に変えています。この曲の他のひとの演奏家にはない音色変化なので「弱音器でしょうか?」と私が言うと、fukuさんは「スルポンティチェロでしょう」とのこと。確かに弱音器を付け外しするにはかなり忙しい。いずれにせよ、そういう音色の表現力がとても素晴らしいシステムです。



ここでオーディオ的趣向で、フォーマットの違いの聴き較べ。

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SACDとCD(44/16)、配信音源(44/24)の3種類の比較。音源は、イザベル・ファウストのブラームスのヴァイオリン・ソナタ。これはもう圧倒的にSACDがよいと思いました。一番わかりやすいのは、アレクサンドル・メルニコフのピアノ。メルニコフはこれまた大変なヴィンテージ・ピアノの蒐集家で、この録音では1870年頃、つまりブラームスと同時代のベーゼンドルファーを弾いているのですが、CDや配信音源では単に古めかしいだけで安っぽい響きしかしません。ヴァイオリンではなく、俄然、ピアノに聴き耳を立ててそう判断したのです。ファウストの音色はちょっと難しいところがあって、実際に聴くと音量は小さく素朴な音がします。それでもオーケストラに負けずに客席に音が浸透してくる不思議さがあります。そういう感覚もSACDでないと出ていないと感じます。ところがfukuさんによると、これまでに実験では、けっこうCDの方が音が良いとか、好みだと言うひとが多かったとのこと。私には不思議ですが、ヴァイオリンというのは生を聴かないと、どうしてもリアリティよりも人それぞれの好みや心地よさを優先してしまうからでしょう。



もうひとつの趣向は、リッピング違い。

ソフトはよく覚えていませんが(確かアニソン?)、2番目に聴いたものが断トツに悪くて、これは少なからず衝撃を受けました。fukuさんによると、これはwindows7+USBというリッピング環境で、やはりこの音の悪さに危機感を覚えてOSや接続をいろいろ工夫するようになったそうです。どうも我が家のシステムは、こういう違いがあまり出ないのです。それにしてもリッピング環境の違いがどうしてその後も遺るのか私は不思議でたまりません。



アナログも聴かせていただきました。

これがまたとても素晴らしい。

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「BAD」(マイケル・ジャクソン)のゴージャスな音造りが、かなりの音量にもかかわらずひとつも破綻なく躍動します。もっと驚いたのは中森明菜の「赤い鳥逃げた」。45回転だから音が良いのは当たり前…というものでもありません。リマスタではなく当時の盤だと聞いてまたびっくり。中森明菜は毀誉褒貶がありますが、録音エンジニア、スタジオミュージシャン、レーベルのプロデューサーなど全盛期の日本の音楽業界やオーディオ業界のレベルの高さを彷彿とさせるようなサウンドでした。

クラシックもかけていただきました。ベーム/ベルリン・フィルの「ベートーヴェン交響曲第7番」。カラヤンの全集盤以前の古い盤(国内盤)ですが、少し杓子定規で生真面目な硬い反面で、いかにもベルリン・フィルというべき厳しい規律と均整のとれた造形がよく出たサウンド。ベームの愚直なまでの剛毅さがとても清新なイメージ。この後、ベームはそういう毅然としたところを失ってしまいます。あの自由闊達な円熟味を取り戻すのは最晩年のことになります。この頃のベームは本当に良い。

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ここでもちょっとオーディオ的趣向で、ノーマン/マズア/ゲヴァントハウス管の「四つの最後の歌」。エテルナのアナログ・オリジナルと、並行録音のデジタルによるフィリップス盤。聴く前は、当然、デジタルの勝ちと予想したのですが、アナログの方が良い。まだまだデジタル過渡期の録音で、マイクアレンジなどがアナログ仕様だったからなのでしょう。このソフトを買うときには、うかつにフィリップスレーベルに手を出さないように音源をチェックすることが必要だと痛感しました。

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カートリッジは、ZYX。初めて聴きますが、これは良いカートリッジですね。最近、ベンツマイクロが話題ですが、同じようにスケルトン構造のこのカートリッジはあえてひとの気を引いたり、あるいは逆に取り澄ました感じを与えたりというところがありません。決して美色とか繊細さとかを強調するわけではなく、とてつもなくフラットでバーサタイル。だからジャンルを選びません。何しろ、マイケル・ジャクソンから50年代末のベルリン・フィルまで、それぞれにそれぞれのバランスで情報豊かなサウンドを引き出すのです。その度量の広さに感銘を受けました。あるいは、チェロのフォノ(EQ)アンプのおかげなのかもしれません。立体空間再現力は不明ですが、これは素晴らしいカートリッジだと思いました。私は、DL103一途なのであまりカートリッジのとっかえひっかえには興味がないのですが、いったいどんなカートリッジかと久しぶりにまじまじと見入ってしまいました。

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ソニーのHDDプレーヤーも聴きました。「光のしずく」(ワオンレコード)は、これも思わずポチりました。ただし、DSDではなくてflac(96/24)です。HPをチェックすると編集段階ではPCM(96/24)にダウンフォーマットされているとのことだからです。それでも、簫やリードオルガン、ハンドベルの倍音豊かなサウンドは不思議な癒やしですね。

最後に、映像のほうもちょっとだけ。

ソフトのせいか、ちょっと画質が粗いという気もしましたが、私はこちらの方面はまったく疎いのでよくわかりません。でも、やっぱり映像があるとそちらの方に自然と引き込まれますね。ティーレマンの「アルプス交響曲」は、CDのウィーン・フィルもよいですが、このドレスデンは今のティーレマンらしからぬ正統で格調があって、とてもよいと感じました。映像のせいでしょうか、不思議な気がします。


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夜は、、の〜てんきさんと、お若いOさんも加わって、楽しい飲み会。

最後のハマグリ鍋とその残り汁でのしめのラーメン、おいしかったです。東京では食べられません。
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