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2016年05月24日23:53

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王宮礼拝堂日曜ミサ  (ウィーン&ブダペスト音楽三昧 その5)

ウィフォトーン第二日目にして、早くもそのクライマックスを迎えました。

この日曜日は、朝・昼・晩と、何と一日のうちに三回ウィーン・フィルを堪能するというとんでもない一日となったのです。



そのひとつめは、王宮礼拝堂でのミサ。

ウィーン少年合唱団の美しい歌声が聴けるミサということででかけてみましたが、日曜日ということで本格的な日曜礼拝が行われます。まだ人通りもまばらな街を、ホーフブルク王宮内の礼拝堂(ブルクカペレ)へと急ぎます。入口は長蛇の列ですが、私たちは事前に予約済みなのでEチケットで早々に入場。全席指定になっています。

このミサには国立歌劇場合唱団と管弦楽団すなわちウィーン・フィルが参列します。曲目も、モーツァルトの「戴冠ミサ曲」という本格的なもの。観光客相手で少年合唱団が主役だとばかり考えていた私は不勉強そのもの。王室のための小さな礼拝とはいえかなり大がかりな正式なミサでびっくりしました。

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司祭が厳かに隊列をなして入場し、ミサが始まります。礼拝の開始が宣せられると、まず最初にグレゴリア聖歌が唱されます。それに続いて、司祭による祈りがあって、また、英語で平和祈願の誓願奉納の長い説諭があります。起立して聖歌を歌う。

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そして「戴冠ミサ曲」。

1階の私たちからは見えませんが、屋根に近い最上層のバルコニーに音楽隊がいて、突然、上方から音が降り注ぐように礼拝堂全体を柔らかく音で満たすのです。不思議なのですが、目をつぶると音の反射で目の前にオーケストラのソロの一音一音が浮かび上がっては消え、浮かび上がっては消え、というような錯覚にもとらわれます。

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かつてリガの大聖堂でバッハの「ロ短調ミサ」を聴いたことがありますが、そういう大聖堂での高さと左右前後の大空間でのコンサートとも違いますし、大きな教会でのオルガンコンサートのような天上から音が降り注ぎ大きな空間を震わせる音響に包まれるような音場とも違います。ここの礼拝堂の音響体験はとても独特です。私たちはあくまで地上にあって、音楽は天空で鳴っている。とても慎ましい気持ちにさせてくれる立体音響です。

やがて、 アニュス・デイの美しいボーイ・ソプラノの歌声が清らかに流れます。

ここで、司祭たちによってポスチアが列席者に与えられます。ポスチアは聖体を象徴するパンのことですが、ちょうど本願寺系でお供えなどに使われる小さな薄焼きのせんべいのようなもの。私たちは、そこは遠慮することにして、美しい調べに後ろ髪ひかれる思いをしながら途中で退出することにします。

もともと、通路に面した列の出入り口すぐそばの席を予約していました。それは、このすぐ後のコンサートに遅刻しないように、途中退出をあらかじめ想定していたからでした。

王宮の門を足早にくぐると、私たちが向かったのはウィーン楽友協会大ホール。

(続く)


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