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2021年09月15日22:57

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ラストコンサート (アリオン西蒲田試聴室)

マイ柱やアリオンアンプの出水電器の西蒲田試聴室がクローズする。

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そう聞いて、とにかく最後の聴き納めをしたいと、引っ越しの打合せでお忙しい島元社長にお願いして、ミニオフ会ということでお伺いしました。翌日から荷物の運び出しも始まろうかという、まさにラストコンサート。

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島元社長のご事情とコロナ禍が重なり、ここ3年ほどお伺いする機会もありませんでした。この間に、あのソニー製のド級スピーカーはダブルウーファーからシングルウーファーとなり、それを2台の特注モノラルのS-200sv改でドライブする。その音の変貌ぶりも確認しておきたかったのです。

こちらの試聴室で定期的に開かれていた試聴会に参加するようになったのはもう10年以上前のことになります。ちょうど、秋葉原電気街のショップなどいろいろな試聴会に出かけ始めた頃でした。

「オレは今考えると、死ぬまでにどれとどれはできて、どれとどれはもう無理かなって考えるんだよね」

もう20年も前のことですが指揮者の小澤征爾さんがそう言ったそうです。その言葉にとても共感を覚えました。私も自分のオーディオについてそんな思いがありました。「死ぬまでにはもう時間がないから、やれることに集中しよう」と…。頂点を極めた大指揮者を引き合いに出すのはおそれ多いことで、しかも、こちらは趣味のオーディオ。でも、その思いは今でも同じです。

試聴会やオフ会に出かけるようになったのは、ひとりよがりになりたくなかったから。自分のシステムの音が単なる思い込みになっていないか確かめたかったのです。自分の感じ方や考えが偏っていないか、ひとの意見も聞いてみたい。こちらのコミュに参加したのもそんな頃でした。

実際、このアリオン試聴会で出会った友人も多い。ミクトモの椀方さんに初めてお会いしたのもここ。そこからたくさんの交遊の輪が拡がりました。出川式電源のデーさんこと出川さんにお会いしのもここ。すでに出川式電源のファンになっていましたがご本尊に出会うことができるとは。その後、親身にアドバイスをいただいています。亡くなったオーディオ評論家の村井裕弥さんともこの会の席で親しい飲み仲間のようなお付き合いをさせていただきました。今や懐かしい思い出です。

DSPによる音場補正機DEQXに出会ったのもこちら。スピーカーや部屋に合わせた周波数特性、位相特性、群遅延特性、諸特性をデジタルでチューニングする。その威力をまざまざと体感することを何度も重ねました。ずいぶんと自分のオーディオ観の積み重ねになりました。

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ここのところ封印していたコープランド「市民のためのファンファーレ」をかけていただきました。

こちらに移転する前の試聴室でしたが、木造家屋がズシンズシンと揺れて、試聴会同席の皆さんがどよどよとのけぞっていました。まさかこのソフトをここまでの大音量で鳴らしてびくともしないとは!とかけた本人も驚愕。

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今回は、ウーファーのシングル化とS-200sv改の威力は凄まじくティンパニとグランカッサの大打撃もなんなく鳴らしきってしまいます。このソフトを知らない人はかえって何が起こっているのかもわからないでしょう。

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ムターのツィゴイネルワイゼン。

たいがいのシステムではオーケストラが破綻するか、ヴァイオリンのニュアンスが出ないかのどちらか。それが両立するシステムはなかなかありません。たまたま同席されていた方が、このヴァイオリンの精妙な妖艶さはオーディオだからこそ聴けるものですね、と思わず嘆息まじりにつぶやかれていました。

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フラメンコ!これはリクエストというより島元社長の自薦というところでしょうか。

島元社長お気に入りのトラックは、カスタネットは登場しませんが冒頭の拍手に始まり、指慣らし、ギターなどキレのよいことこの上ない。こういうハイスピードを誇示するサウンドは、なかなかボーカルの伸びと胸腔に響く心地よさとは両立しないのが常ですが、いかにもアナログ音源らしい伸びの良いボーカルに魅了されました。最後の足踏みのリアルなこと。試聴室の床そのものを踏みならしているかのよう。本日のベスト。

島元社長が、さだまさしを熱く語ったのはびっくり。この10年以上のお付き合いで社長がさだまさしのこれほどの熱いファンだとはつゆ知らず。楽しいひとときでした。

出水電器の本拠地は、伊豆の韮山のほうへ移転されるとのこと。マイ柱やオーディオ専用幹線工事、アリオンアンプなどのビジネスはいよいよ多忙だそうですが、都内に本拠地を持つ必要性はもはや感じないとのこと。悠々自適のニューノーマル・ライフを楽しまれるということだそうです。

試聴室は、その伊豆の新居に併設されるとのこと。目下、ご自身のためのマイ柱も設置中で10月には新しくオープン。

その秋の再訪を約して、最後の西蒲田試聴室を辞しました。

島元社長、ありがとうございました。

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