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2015年05月16日09:59

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Harubaru邸訪問試聴会

Harubaruさんの連休マラソン試聴会(5/8)に参加してきました。

お宅は、駅から5分という絶好の立地の高級マンションのペントハウス。市街地のみならず、湘南海岸、あるいは丹沢や陣馬高原の山々、天気さえ恵まれれば遠く八ヶ岳連峰も眺められるという抜群の眺望です。

最上階のメリットは天井が高く取れることで、リビングと続きの和室や書斎コーナー、キッチン、玄関までの廊下とオープンな空間は音抜けがよく、ややライブですが開放感のある居住空間としてはとてもナチュラルで、それをそのままにリスニングルームとされている。床暖房用のフローリングも含めて、私のオーディオ環境と共通点を感じてとても親しみがわきました。



システムの主役は、何と言っても、金田式管球アンプ。

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最初は、B&W802D導入時に組み合わせたノルウェーのHEGELのプリ&パワーでの視聴。ともすれば耳に痛いほどのきつい音がする800シリーズとの組み合わせということでショップのオススメだったそうですが、確かに802Dがとてもゆったりと鳴っています。現代モニターにありがちな神経質なところがなくナチュラルなサウンドですが、反面、とても大人しい印象がありました。

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さて、いよいよ金田式管球アンプ。私も金田式アンプの愛用者ですが、音を聴いて「ああやっぱり金田式アンプの音がするなぁ」とちょっと感動。このサウンドは、決して典型的な「管球アンプ」のサウンドではありません。解像度の高い、フラット、ワイドレンジの音です。

Harubaruさんのアンプは、カスタムメイドでいわゆるオリジナルではないのですが、よくぞここまでという内容で大変凝ったコンストラクションです。金田式は、基本的に出力トランスレス(OTL)なのですが、これは出力トランス付き。その分、金田式アンプの特徴である元気の良さやシャープさはやや後退しますが、ふわりとした雰囲気感や上品なつややかさがで優り、音色のコントラスト表現や制動の効いた低音はやはり金田式ならではのものと感じます。

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まず、順を追って、801AとGM−70のシングルアンプを聴きます。801Aは、いかにもアメリカの通信用真空管という実直で明瞭な音がして、金田式らしい解像度の高さと真空管/トランス出力らしい雰囲気の音がしました。驚いたのは、ロシアのレギュレーター用のGM−70の音で、最初こそ硬い音がしましたが2〜3曲目で音がほぐれてくるとロシア管らしからぬ上品でつややか、絹のような滑らかさがあって思わずうっとりしてしまいました。

それだけに、いよいよということで両シングルアンプによるバイアンプ駆動の登場でしたが、これには愕然としてしまいました。

あまりに「硬い」音で、「これはちょっと…」という音なのです。確かに火を落としてつなぎ替えるまでに数分間を要するのですが、シングルとしてそれぞれにつないでいた時の立ち上がりとは比べものにならないくらいの硬さです。しばし、聴いていたのですが、正直言ってちょっとしんどいサウンドです。私は、ここに何やらバイアンプやマルチアンプの難しさが潜んでいるような気がしてしまいました。

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それで、思わず少しわがままを言わせていただいて、GM−70プッシュプルでのシングルワイヤリングにつなぎ替えていただきました。こちらもかなり硬い音ですが、バイアンプほどではありません。このアンプの金田氏オリジナルは試聴会で聴いたことがありますが、こちらは、やはりまだエージング不足のようです。しかし、私にはバイアンプで感じたほどの違和感はなかったのです。

まあ、そういうことで、もとのバイアンプ接続に戻すことになりました。バイアンプのほうも気を取り直していろいろ聴いていくと、次第にほぐれてきて、1時間ほどするととても自然なバランスの良さが出てきて違和感は解消しました。前日までに訪問された皆さんの多数意見は、このシングルアンプでのバイアンプ駆動が一番良いとのことだったそうですが、私はGM−70シングルが垣間見せたあの魅力がちょっと忘れられません。気持ちとしては、そのGM−70のプッシュプルアンプがエージングを重ねたときに発揮するであろう実力の高さに期待してしまいます。

これらのアンプは、いずれもNFBのオン・オフとNFB帰還量の調整ができるようになっています。設計者金田氏の持論は「NFBかけるべし」なのですが、こうして切り換えてみてのちょっと聴きの印象は好みの範囲内でした。私はNFBありのほうが好みです。NFBは、電圧帰還だけとなっているようで、電圧・電流併用のNFBでのゲインコントロールではなく、帰還量の違いによる音味の変化を楽しむようにカスタマイズされているようです。

金田式は、差動アンプで直流までフラットな増幅特性を持つDCアンプです。半導体に較べて時々刻々動作点が揺れる不安定な真空管では調整も大変。このカスタムアンプでは、最終出力段のアイドリング電流とプッシュプルのカソード電圧バランスの調整用にそれぞれ測定端子と調整ボリュームが設けられていてなかなか親切な設計となっています。Harubaruさんが、スイッチオンしてテスターを使って調整しているお姿はなかなかマニアックでした。

同行のケンさんは、自作派の超ベテランで実践的知識も豊富。私が、OTLとOTPとを混同してバランス調整のことでとんちんかんな質問を連発してしまったら、笑って修正してくれました。

CDPのK01は、高精度外部クロックを使用しての運用。クロック有り無しの比較もしました。私にはびっくりするほどの違いは感じられず、よく言われるように高精度クロックのほうが高域の歪みが減って音像や輪郭がくっきりするというのではなく、柔らかいナチュラルさ(いわゆる「アナログっぽい」)が出て音色の微妙な違いがわかりますが、輪郭で聴かせるという感じがするのは内部クロックのほうでした。外部クロックには、ノイズ感というのでしょうか、付帯音的な輪郭のあいまいさを感じるのです。この辺りは、外部クロックというワイヤや接点のデメリットが出ているのかも知れないと感じました。

ところが、同行のそねさんの耳のよさにはびっくりしました。切り換えの拍子に外部クロック接続がオフになっていたのに誰も気づいていなかったのですが、「もしかしてクロックが…」とずばりのご指摘。これには驚いてしまいました。ご持参のCDのピアノの音色の違いが気になったそうです。

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そねさんは、フロアに敷いてあったカーペットも無い方がよいとの指摘もされました。これは私も薄々感じていたのですが、高域が吸われてしまってヴァイオリンなどの倍音が不足して音色が変わってしまいます。そのほか、ちょっとしたことの感想もとても本質を言いあてていて、そのお耳のよさに感服してしまいました。

もうひとつのトピックスは、バッファローのオーディオ専用NAS「DELA」をK−01にUSB直結しての比較試聴。直前の導入で、これを聴くのは私たちが初めてだそうです。正直言って、やっぱりK−01に一日の長を感じましたが、これはSACDとPCMとの比較でフェアではないということになって、私が持参したUSBメモリーからファイルを取り込んで同じCD音源を聴いてみましたら「もしかして?」というぐらいに接近しました。PCオーディオとの比較ということで考えれば、このシンプルさと操作性には大きなメリットがあると思いました。前日に導入したばかりのDELAを手元のスマホで何のストレスもなく操作されるHarubaruさんはさすがIT系技術者。とはいえ、誰にとってもこのシンプルさは魅力でしょう。

もうひとつ印象的だったのは、Harubaruさんがウェルフロートの大変なヘビーユーザーだったこと。802Dのボードはもちろんのこと、機器類にもミニサイズやリングタイプのものをふんだんに使用されています。くせのないサウンドの仕上がりの高さはそのおかげだという気がします。

ウェルフロートでは、以前にLanciastさんがいくつかの課題・対策についてご報告されておられたことがあります。Harubaruさんは、その対策を施した改良新型ではないのですが、スパイクを直刺しという思い切った方法で滑りを止め、むしろベースの下にウェルディスクを挟み込んでフロアとの滑り対策をしています。天板の鳴きについては鉛インゴットを載せて鳴きを抑えています。いずれも理に適ったもの。このほか、電源周りなど、ここでは書ききれないほど、ご自身で考えられた独自の工夫が満載でとても感銘を受けました。

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楽しい試聴会はあっという間で、気がついたら、もう5時間以上が経過していました。ご近所の地元名物の焼き鳥屋さんに移動。元気のよい女将さんがこれまた楽しいひとで、四人で大いに盛り上がりました。

楽しい試聴会と二次会でした。Harubaruさんありがとうございました。

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