リフシッツによるバッハのピアノ協奏曲全曲を演奏会の二日目。ピアノだけではなく他の楽器もソロとして加わる、二重、三重の協奏曲もあっていっそう華やかなコンサート。正確に言うと、イタリア様式の合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)ということになりま
著者の近藤高顕さんは、新日本フィルハーモニー交響楽団(新日フィル)の首席ティンパニスト。私にとっては、定期会員である紀尾井ホール室内管弦楽団のメンバーとして親しんでいる。本書は、そのティンパニ人生を縦横無尽に語っている。もともとは「200C
スカラ座の様々な顔を楽しんだ音楽三昧もいよいよ最終夜。それは音楽三昧の旅の最終夜にふさいわしいという意味でも最大のクライマックスでした。オペラ上演というだけに限らないスカラ座の全く違う相貌はまさに七変化。私たちの最終夜は、ピアノ・ソロ・リサ
滞在終盤のミラノ散策は、邸宅博物館めぐり。貴族が実際に住んでいた豪邸を一般公開したもので、街の中心地の石造りの古いアパートとあまり違いがわからない外観からは想像もつかないような豪華なマンション。こうした貴族の邸宅はフィレンツェなどにもありま
ミラノ滞在4日目は日曜日。ヨーロッパ中に寒波が襲ったこの1週間のなかでも最も寒い日となったこの日曜日は、最高気温でも零度を超えないという寒さ。ちょっと頭の中の地中海の国イタリアというイメージが凍り砕かれるような一日となりました。実は、日曜日
とにかくタフなリサイタル。バッハのパルティータ全6曲を一気に演奏する。第1番から、1&2、3&4、5&6と2曲ずつ、くり返しを省略することなく弾き通す。2回の休憩をはさみ3時間をはるかに超えるソロ・リサイタル。しかも、この日だけではない。す
久しぶりにGRFさんのお宅をお訪ねしました。イタリア旅行土産のワインを1本持参してお訪ねすると、お部屋のジャーマンのDDDユニットはすっかりかたづけられていて、まず、これが最初のびっくり。ここのところアナログLP再生一途ということで、この日
著者が『はじめに』で断りをいてているように本書は『作曲家バルトークの伝記ではない。』ここで登場するバルトークは民謡の発掘・採集とその分析研究というものに文字通りその全人生を消尽しつくした民俗音楽者としてのバルトークだ。内容はその意味で極めて
桜の開花とともに東京春祭が始まりました。年々、内容が充実している東京春祭ですが、その特色は東京・上野という日本最大の文教地区という地の利を活かして東京文化会館を中心に東京芸大奏楽道、各博物館、美術館などヴェニューが多様で、多彩なジャンルに特
さて、ミラノ・スカラ座をしゃぶり尽くす旅の第3夜。ヴァイオリンの街クレモナに遊び思わぬローカル料理との出会いがあったその夜、スカラ座はまた別の立ち位置を見せてくれました。それは、ファッションの街、デザインの街、そういう国際都市ミラノの華やか
私の日記に対して、ある方からレスいただいて、デッカのウィーンでの録音拠点だったゾフィエンザールのことが話題に上りました。ゾフィエンザールは、もともとはコンサートホールではありませんのでステージは存在せず平土間だけの空間なのですが、ここも床下
久しぶりのミューザ川崎シンフォニーホール。といっても、コンサートではありません。この日は、ヒジヤンさんのお誘いでミューザ川崎の主催イベント「MUSA音楽サロン」(東響メンバーの室内楽とともに)というシリーズの第3回「心地よい音響」です。ゲス
ミラノ滞在4日目は、クレモナまで日帰り旅行をしてきました。もちろんクレモナと言えばヴァイオリンの街。豊かな中世の面影をたたえた美しい街でもあります。ミラノの南東、同じロンバルディア州にあって、ボローニャ行きの列車に乗って1時間ほどのところ。
ミラノ滞在の3日目となるこの日は、昼食の時間をたっぷりと取ってミラノの食を楽しみました。実は、それはまた、30年前の家族旅行のセンチメンタルジャーニーも兼ねていました。ミラノには30年前に家族で来たことがあることは『最後の晩餐』鑑賞でも触れ
若手や新進気鋭の新人の登竜門として、企業メセナの音楽事業としても、リサイタル企画としても独特のポジショニングである、紀尾井ホールの「明日への扉」シリーズ。このシリーズは、無料公開だった「ニュー・アーティスト・シリーズ」を引き継いだもので、そ
ミラノ・スカラ座をしゃぶり尽くす旅。その初日です。実はスカラ座を30年ほど前に訪ねたことがあります。ボックスオフィスで当日券があるかと聞くと「ある」とのひと言に狂喜…ところが「でも、公演が開催されるかどうかわからない」との話しに愕然。演目ま
ヨーロッパ音楽三昧の旅、今回は、ミラノのスカラ座をしゃぶり尽くす一週間ほどの旅です。イタリアというのは、言うまでもなくオペラ文化の国。だからイタリア各都市には歌劇場があっていずれもハイレベル。なかでもここミラノのスカラ座(Teatro alla Scala
20台の若さでヨーロッパ文壇の新星としてもてはやされたゲーテは、ワイマル公国の宮廷に懇請されて同国の行政官となり長くこれに関わりワイマールの街に骨を埋めることになる。その若きゲーテが、宮廷への任官に悩み、そして、小国とはいえ一国の政治に奔走
玉井菜採さんは、紀尾井ホール管弦楽団のコンサートミストレスとして私にはとてもなじみがあります。とはいえリサイタルには足を運んだことがなく、ソリストとしては初めての体験。上田晴子さんは日本とパリで音楽活動をなさっており、パリ国立高等音楽院の助
中国の軍隊、すなわち「人民解放軍」は中国共産党の私軍である…ということをどれだけの日本人がご存知だろうか。先進主要国の軍隊は、制度的に国家に所属する「国軍」であり政治的に中立だが、解放軍は共産党という特定政党に忠誠を誓う世界最大の「私設軍隊
今もっとも注目される若手指揮者・山田和樹。1979年生まれだから、今年で39歳ということになる。横浜シンフォニエッタは、その山田のもとに山田によって設立されたオーケストラ。そのちょうど20周年のコンサート。もともとは山田が東京芸大在学中に、
ふとしたことで知ったピアノ・リサイタル。マルティーノ・ティリモは、ピアニストとしては決して名の知られた音楽家ではない。キプロス生まれで、英国王立音楽院、ウィーン国立音楽大学で学び、ミュンヘンおよびジュネーブ国際ピアノコンクール優勝とピアニス
プログラムは渋いけど、中味はとても濃い。最初と終わりがシューベルトで、それにはさまれるように、シュトラウス父とヒンデミットによる「四つの気質」を聴き較べるというマニアックなプログラム。この2曲はともに、必ずしもポピュラーなものではなくて、私
アルフレート・ブレンデルと音楽ジャーナリストのマルティン・マイヤーの対話録。「あとがき」にあるように、会話形式で本を出さないかと持ちかけられたのはブレンデルであり、その相手であるマイヤーを選んだのもブレンデルだったので、これはマイヤー著とな
自分の人生をやり直せるとしたら、何になっただろうか。そういう未練たらたらなのは、結局、何をやっても中途半端になってしまう性格だからで、今からやり直したところでいずれは他のことをやりたかった…と、やっぱりぐだぐだと考えてしまうのだと思う。理系
年末にふとTVをつけていたら成瀬巳喜男監督「山の音」を放映していた。一昨年95歳で亡くなった原節子の特集だったのだろうが、よくわからない。川端康成は好きで読んでいるつもりだったのだけど、映画を見てみると読んだ覚えがない。「山の音」と言えば川
今年のコンサート始めは、久しぶりのフィリアホール。フィリアホールは、中規模なリサイタルホールで音の響きもよく、コンテンツもよいのでよく来ていましたが、私の家からはちょうど東京を北東から西へと横断する形で遠くて通うのがちょっとしんどい。そうい
10回に渡って書き継いできた台湾旅行記の続きです。すっかり間が空いてしまい、とうとう年を越してしまいましたが、ようやく完結編です。阿里山で御来光を拝んで、再び森林鉄道でホテルに戻り朝食を食べてから、早々にバスで下山しました。嘉義で新幹線に乗
面白い…が、どこか物足りない。オスカー・ワイルド「サロメ」は、高校生の頃に読んだ。福田恒存訳の岩波文庫で、挿絵入りというのが珍しく、確かにビアズリーの挿絵が活字をすっかり喰ってしまったという印象が強い。この物語にくり返し触れるのはR.シュト