猿橋京子という地球科学者をご存じだろうか。
1950年代にビキニ環礁における核実験による海洋汚染を
突き止め、1963年の大気圏における「部分的核実験禁止条約」の
制定につなげた功労者だ。
猿橋は、日本が核の平和利用に前のめりになり、
原発導入を決めたときにも反対した。
その理由として、
原発によって生まれる核のゴミ(高レベル核廃棄物)は、
処理方法が見つかっていない。
もし処理とするなら、地中に埋めるか海洋放出しかない。
前者は地下水脈が多い日本の地形は水質汚染につながり、
海洋放出は魚を多く食べる日本にとっては大問題である。
という主旨の説明をしている。
まさに、今、日本国のみならず世界の原発国が突きつけられている
問題を60年ほど前に指摘していたのである。
4月13日、福島原発でたまりにたまった
処理水(正式には汚染処理水)の海洋放出を
日本政府は決定した。
基準の40倍に希釈するから安全であるというが、
それは詭弁に過ぎない。
そんなに安全ならば、東京湾に運んできて放出すればいい。
かつて、原発の安全神話に皮肉をこめて、
“東京に原発を”、と声を上げた反原発の科学者がいたことを思い出す。
福島の漁民に責任はない。
これ以上の負担をかけることは、大電力消費地の東京都民は
心苦しいばかりではないか。
吉村大阪知事が、大阪湾での処理水放出を
引受けてもいいという発言をしているようだ。
ログインしてコメントを確認・投稿する