市街地に下りてきた熊に住民が襲われ、
死傷者が後を絶たない。
人と熊との共生は、遠く神話おとぎ話の世界にしかなく、
いよいよ人命を脅かす熊を駆除する新しい制度が、
9月1日からスタートした。
市街地では、オリなどで捕獲して山に戻すという
処置が原則で、鉄砲による射殺は、
人家のない山や森に限られていた。
新しい制度では、市街地でも鉄砲を使用して駆除しても
よいという事になったのだが、猟友会では鉄砲の使用を
ためらう意見が少なくないようだ。
それは、市街地では熊に発砲した場合、
貫通した弾丸が、道路や建物にあたり、跳弾することで、
二次被害を生む恐れがあるからだとされる。
山や森であればそんな心配もないのだが、
かつて、警察官から要請を受けて小熊を市街地で射殺した猟友会の会員が
裁判で違法を判断され、所有する鉄砲をすべて没収されたという事案があった。
こうしたことから、万が一の時に責任の所在が曖昧で、
それが猟友会の会員が躊躇する理由にもなっているとされる。
しかし、人口減少によって耕作放置する土地も増え、
人と熊の境界線は年を追うごとに曖昧になりつつある。
そこに加えてここ数年は地球温暖化の影響で
熊の主食であるドングリの不作続いており、
熊が市街地に食糧をもとめて下りてきているともいわれている。
熊の駆除の難しさは、制度を改正しただけでは
とても解決できそうにない。
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