私が生まれたのが昭和18年。
太平洋戦争開始から2年目、山本連合艦隊司令官が戦死し、
日本がずるずると敗戦に動き出した年だった。
終戦を迎えたのは、疎開先の西多摩郡の吉野村で、
2歳の記憶は曖昧だ。
私の亡父はその時、38歳だったが、
戦争のことを語ることはほとんどなかった。
薬品会社に勤めていたこともあり、
赤紙が来る事はなかったようだ。
しかも身内で戦死者がなかったこともあり、
戦後の生活で、終戦の日を迎えても
感慨が薄かったように記憶している。
だが、二十歳を過ぎた頃から、書物を通して
太平洋戦争、第一次、第二次世界大戦などの
実相を知りたくなり、学ぶにつれて、
80年のいま、日本に限らず世界の大国の
動きに、大きな不安を感じている。
20世紀の悲惨な体験から、
21世紀に、人類は二度と再び戦争をしないのではないかと
勝手に思い込んでいたが、それが間違いだった。
全体主義国家の台頭により、危機は間近に迫っている。
とりわけロシアと米国のあり方には、不安しかない。
米国のトランプ大統領は、21世紀が生んだ独裁者であり、
世界190カ国の国の中で米国は欠陥民主主義国家だという点も、
ロシアのプーチン大統領と重ね合って見えてならない。
加えて、EU諸国も右翼政党が力をつけており、
日本でも、同様な動きがある。
世界の民主主義国家が収縮しつつあるという指摘もあり、
戦後80年は、不確実性に向かう、スタート年になるのではと、
強い不安を感じざるを得ない。
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