広島の原爆死没者慰霊碑に刻まれている言葉、
「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」
の一文の「過ち」について、過ちをおかしたのは米国だ、
日本国が過ったわけではない、とある政治家が噛みついたそうだ。
読んで字の通りで、過ちは原爆を落とした米国のことではなく、
先の戦争を起こした日本国の過ちを指摘した言葉である。
その政治家は、歴史を知っているはずだが、
ぜひとも観てもらいたいテレビ番組がある。
8月16日、17日にNHKが放映する
NHKスペシャル・シミュレーション、「昭和16年の敗戦」だ。
昭和16年4月、当時の近衛内閣が日米が開戦したらどうなるかを
検証する「総力戦研究所」を立ち上げた。
集められた35人の学者、民間企業トップ、官僚たちが、
国力(GDP)、石油生産力、軍機数、兵員数などを分析し、
8月26日その結論を出した。
答えは「日本必敗」だった。
その報告を受けた東条陸相は、
「机上の論理だ。日露戦争で大国ロシアに日本は勝った。
戦争とは意外性があるもの」などと研究所結論を完全に無視し
昭和16年12月8日に陸相から首相になった東条が日米開戦に踏み切った。
結果は、もう説明するまでもない。
この東条陸相の判断が「過ち」でないとするなら
何が「過ち」なのか。
日本は、昭和16年に一度、敗戦し、
そして20年8月15日に二度目の敗戦をしたわけだ。
慰霊碑の言葉を「歴史修正主義」だ、ともその政治家は断じていたが、
歴史研究所が出した結論とその後の敗戦は厳然たる事実である。
過ちを繰り返さないために、
必見してもらいたい番組である。
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