最高の権力を持った人物が、
その権力をどう使うか。
菅首相の最後の3日間は、
まさにその使い方がなにも功を奏しなかった
それに尽きるようだ。
首相退任を自ら表明した9月3日。
明けて翌日から、退任に追い込まれた背景が
徐々に表にしみ出し始めている。
退任に追い込んだのは、
盟友?といわれていた麻生財務相と、
安倍前首相であった。
菅首相が画策した党執行部の役員人事や内閣の一部改造、
さらに衆議院を解散して総裁選先送りなどは、
序章にすぎなかった。
これらは総裁の専権事項であり、
天下の宝刀だが、安倍首相からは解散に反対され
三行半を下されたという。
権力の四肢を完全にもぎ取られ、立ち往生。
権力者が権力を失った瞬間だった。
それに気付いていても権力を行使したい
行使することで首相の座を守れる。
菅首相の最後のあがきが始まった。
まず麻生派に所属する河野大臣を
自民党執行部の要職につけることだった。
麻生財務相と首相との間で喧嘩なるほどの
議論があったらしいが、ついに承諾を得られなかった。
そして、30歳年下の小泉環境相から、
最後通牒ともとれる退任勧告をされたことで、
残されたのは退任の二文字だけになった。
権力を思うままふるって、官僚を威圧し、
マスコミを恫喝してきたが、
権力が幻想になった今、ただの人にすぎない。
その悲哀を、菅首相は噛みしめているのか、
退任発表後のわずか2分間の素っ気ない記者会見は
その気持ちの表れだろう。
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