橋下氏が大阪知事だったとき、
文楽への助成金カットを主張して、
物議を醸したことがある。
その後、それを撤回したのだが、
助成金カットの背景には文楽軽視がある。
誰も見ていないから助成金が無駄というのが
理由だったようだ。
そして今度は河野行革相の、ハンコ廃止発言。
ハンコ業者を揶揄するような似顔絵入りのハンコを
ネットで公開して、顰蹙を買い、その後削除した。
文楽は約600年前、ハンコは卑弥呼の時代から、
日本文化として連綿と引き継がれてきた。
デジタル時代になって、文楽もハンコも無用な存在のように
思われるが、文楽が現在の芸能に与えた影響、
ハンコが日本人の信頼関係の基礎となっていることを考えると、
旧い、不便というだけの理由でこれを否定するのは、
日本文化を軽視する精神そのものだ。
今ある日本社会は、長い文化の積み重ねの上にある。
どちらかと言えば、気付かないうちに
心の背骨となり骨格となっているのが、文化だと思う。
否定するより、IT社会に合理性だけの世界に、
どう、引き継いできた文化を生かすか(残すのではない)、
それが今生きている私たちの知恵である。
ログインしてコメントを確認・投稿する