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日記一覧

「罪と祈り」貫井徳郎著
2020年06月27日17:00

昭和から平成に代わる時に起こった誘拐をベースにした二重仕掛けのクライムサスペンス。重くて読み応えあり、面白かった。元警官の父・辰司が殺された。一人息子の亮輔は死の謎を突き止めるべく、親友で刑事の賢剛とも相談しつつ、辰司の周囲を調べ始める。す

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「狐狼の血」の続編で、主人公は若手警官なのだが、端的に言って暴力団の抗争の物語ーーいわゆるヤクザもの。読書好きになってン十年、まさか私がこの手の小説にはまるとは、と自分でも驚いている。面白かった。前作の結果、広島県警の中でも都会の"呉原市"か

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日本ミステリ史に残る「悪徳警官小説の金字塔」で、日本推理作家協会賞受賞作。バリバリのハードボイルドそのものなもので、これミステリ?推理小説?と私は感じる。もちろん犯罪小説ではあるけど。映画化もされた。舞台は昭和63年の広島県の"呉原"市、って

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専業主夫日常を、東京の郊外を舞台にして描く中編。ほんわかした優しい物語。東京都でも川の近くだと、こんな自然があるのだ、と気づかされつつ、(実は私もまさに目撃しているーーセキレイの尾っぽ振りとか夜のタヌキとか)幼稚園児を育てる主夫のお仕事物語で

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去年七月出版の長編だが、今この時期にドンピシャで、とても面白い。この作家は目の付け所が鋭くて、先見性に感心。主人公は菓子メーカーの広報/苦情担当の、ヒラ社員・岸。彼がひょんなことから人気グループのメンバー・ヒジリと都議会議員の池野内と知り合

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母と娘の物語であると共に、独身女性の奮闘もの。面白かった。同棲していた恋人に騙され全てを失った倫子。只一つ残された、祖母の糠床を抱えて、故郷に帰り、母の下で食堂を始めることに。天才料理人でもある倫子、しかし母とは幼い頃から折りが悪く支えてく

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