5月31日、参議院本会議で、「GX脱炭素電源法」が
自民、公明、維新などの賛成多数で成立した。
この法案が曲者なのが、
「脱炭素」という冠がついていることだ。
一見すると地球温暖化対策のようにみえるが、
中味はと言うと、要するに原発延命そのものである。
原発稼働延長法というのなら納得できるが、
原発の危険性を脱炭素という文言で
塗りたくっているところが姑息なのだ。
戦争中の「敗退」を「転進」いいつくろったのと同レベルの発想で
拙いことをなんとか隠そうとする
自民党政治の魂胆を象徴するような法案だ。
確かに原発派発電時に温室効果ガスを排出しないというが、
ドイツはすでに原発の運転を全て中止し廃炉に向かっている。
そして、エネルギーの基軸は再生可能エネルギーだ。
天然ガスへの依存度は高いが、それでも原発の危険度を
重視している姿勢に変わりはない。
東日本大震災で未曾有の被害を生み出した当事者である日本は、
震災から12年、廃炉どころか「原則40年」とされる原発の耐用年数を
「60年」まで延長したわけだ。
しかも、運転期間の規定を原子炉等規制法から電気事業法に移し
運転延長を経済産業省が許可するというのだから何かいわんやである。
原発依存に軸足を置いてきたために、
日本は先進国の中では再エネ普及が遅れている。
これでまた、再エネと距離を置くことになるのではないか。
国際社会の流れから、どんどん遠のいていくことが懸念される。
原発の危険度は、何も変わっていない。
ひとたび事故が起きると、脱炭素どころでないことは、
東日本大震災が物語っているではないか。
最近は、大地震が多発しており、
果たしてこのままで日本のエネルギー政策は本当にいいのか、
国民も一度立ち止まって真剣に考えるべき段階にきている。
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