昔は季節の挨拶など、けっこう手紙や葉書をマメに書いていたのだが、
ここ十数年はもっぱらメールの遣り取りばかりで
紙の便りのほうはとんとご無沙汰してきた。
そのせいか、いざ手紙を書こうと思うと、
書き出しなどがむずかしくペンが止まってしまう。
そんなときに便利なのが、
ネット上で検索できるの手紙の定型文だ。
定型文といえば、このあいだもテレビを見ていて
岸田内閣の支持率が発足以来最低だったことをうけた
松野官房長官の発言が気になった。
曰く、「世論調査の数字に一喜一憂しないが」とした上で
「一般論として世論調査に表れた国民の声を真摯に受け止め、
政府としての対応に生かして行く事が重要だ」で終わった。
これって、どの内閣でも支持率が下がると
ほとんど一言一句同じで定型文として使われているようだ。
ネット上で検索してもこの種の定型文はないと思うが、
官僚がずっと伝統的に使ってきた不文律になっているのだろう。
“一喜一憂しない”とは、世論調査なんか一切気にしないと突っぱね、
しかし、反感を買わないように、“国民の声を真摯に受け止め”、
と押さえる法則に沿っているのだろう。
その気もないのに“真摯”の二文字が嘘っぽい。
ようするにどうでもいい、箸のも棒にもかからない
枕詞のような、定型文の典型といえるのではないか。
心の通わない、誠意もなんにもない、ただ空疎ということだ。
こんな時は特に税金を払うのがいやになる。
ログインしてコメントを確認・投稿する