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2019年01月25日21:52

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LCM+キャパシタ回路

プリアンプの電源回路を強化策として、キャパシタ回路を自作してみました。

プリアンプは、金田式のバッテリー駆動です。もともとリチウムイオンの高性能充電池を使用していますので、十分な低ノイズとなっています。また、アンプ初段に差動アンプを使用して電源電圧変動に強い設計となっていて、これまでほとんど電源の非力さを感じることはありませんでした。

ところが、K1やMFPCの導入、スピーカーベースのウェルフロートボードのフルコンメカ換装など、上流、下流のレベルアップで、そろそろアナログアンプの性能アップにも手をつけたいと考えるようになりました。懸案のDC電源へのキャパシタ回路の増強です。

さらに、出川式電源のA&R LabのLCM(Line Control Module)もあわせて導入することにしました。LCMの内容詳細はわかりませんが、ダイオードを主体とした回路で、コンデンサとの組み合わせで電源回路に重畳してくる高周波ノイズを除去する機能を持っているとのこと。

回路は下図のように簡単なもの。L&R Labの出川氏に直接アドバイスをいただいて基板に組んでみました。

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電源回路のコンデンサといえば、AC電源の整流回路でリップルを軽減する平滑コンデンサを思い浮かべます。回路図を見てもそっくりで、電池を電源とするDC電源の場合は不要とも思えます。しかし、機能としてはだいぶ意味合いが違っていて、電池の内部インピーダンスによって追随しきれない電源負荷の変動に対して補完し、電池電圧を安定化させ動作の安定性や音質を向上させるということになります。

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また、本来はクリアな電池電源であっても、やはり負荷回路から逆成してくるノイズは避けられません。それをLCMが除去してくれるというわけです。負荷回路からの逆起電圧は、もともと、やはりL&R LabのCPMを入れてありました。DC電源といえども出川式電源とも言うべき強化策はすでにしてあったのですが、今回はさらなる強化です。

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基板に組んで、裸のままバッテリーパックとアンプへのコネクタの間に、このキャパシタ回路を挿入しました。ちょっと見た目は悪いのですが、とりあえず実験的な導入です。

試聴してみると効果は歴然としていました。

全体的に、解像度や分解能をまったく損なわずに音がとてもナチュラルになり、高域は生本来の鋭さはそのままに聴き疲れがしません。最初は、4700μFと10μFだけで組んで聴いてみたのですが、しばらく聴き込むとちょっと高域に硬さを感じます。そこで、0.1μFを10μFにさらに基板裏にパラってみましたところ、ピンポンでした。高域の硬さが取れとても延びがよくなりました。0.1μFは、セラミックコンデンサでも十分ですが、音質面を考えて積層フィルムコンデンサ(ニッセイ電機/APS)を奢ってみました。

特に高域が目立つということはありませんが、とても自然な音色となり、ソースによってはヴァイオリンの高域がとても艶やかで美麗に感じられたり、あるいは生演奏を眼前で聴くようなリアルな色艶が出てきます。トランペットではベルの共振のような響きまで聴き取れ、強いハイノードであってもリアルさと音の深みを感じるのです。フレンチホルンのソロの豊かな間接音の拡がりのなかに喉元の音もしっかり聞き取れ、揺らぎのようなビブラートがとても心地よい。このことは、先日のオフ会でHarubaruさんやMFさんにも実感していただけたと思います。


これでは、プリアンプだけではいかにも片手落ちという気分になってきました。

パワーアンプがいかにも取り残されたという感覚です。驚いたことに、パワーアンプのリチウムイオン電池が急にひ弱に感じられるようになりました。大音量であっても音は安定度と余裕を感じさせるのですが、どういうわけか寿命が短くなったようです。時には、落ちてしまう。《落ちる》というのは、特定の電池パックだけが急激に過放電となってしまい、アンプの音がザーっと落ちてしまう。そういう現象が頻発するようになりました。面白いのは、プリアンプの充電池は何ともありません。むしろキャパシタ回路の導入で効率が上がったとさえ言えます。その反面、よりシビアな信号電力が注入されるパワーアンプの負荷が増したということなのでしょうか。

ということで、パワーアンプの電源強化が急務ということになってしまいました。

また、このLCM+キャパシタ回路は、MFPCのサーバーのDC電源に応用できそうです。ノイズ除去と電源の超高速の瞬時供給能力の改善と安定化は、かなりの効果が期待できます。電気二重層キャパシタを使って小型化できれば、いろいろ使えそうです。
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