黒衣である。
預言を受けてしまいそうな夜。
春を予感させる夜風。
【言伝】
Uさんの話。
時々家を訪ねてくる女の人がいて、どうにも顔を覚えていられない。
その人は家人に用事があって訪ねてくるのだが、いつも家人は留守で頭を下げる。
そんなに年配ではない、顔を覚えていないのに矛盾するが、美人と言っていい人だったと記憶する。
すると、言伝を頼んで帰っていくのだが、帰った途端にその人の顔も、家人の誰を訪ねてきたのかも分からなくなってしまう、言伝も。
誰なんだろうと思い出そうとするが、霧がかかったように思い出せない。
何か、それなりに重要な言伝だった気もする。
気には、なる。
以上、本日の怪談である。
うーむ。
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