無風である。
静かに耳鳴りを聞く。
泣いているようだ。
【老女】
K君の話。
友人の実家は古くて、外見は洋風の造りなのだが中身は和風という家だった。
天井が高いのに襖や潜り戸は妙に低く感じる。
そんな家だった。
その家のトイレは家の端の窓の続く板の間の廊下を通っていく。
そこには大きめのかがみが掛かっており、前を通る時顔の白い和装の老女がこちらを向いて微笑んでいた。
反射的に会釈をして通る。
向こうもお辞儀を返していた、と思う。
まあ、怖くはなかったが、廊下の端に行って振り返った時、斜めになった鏡からこちらを見ていたのは、少し背筋に寒さを感じたそうである。
以上、本日の怪談である。
うーむ。
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