無音である。
透明過ぎて距離などない。
静謐すぎて魚も住めぬ。
【えのあるへや】
T君の話。
中学生の頃のこと。
夏休みにある友人の家に泊まった。
ご両親は少し厳格な方で、本当は友人と一緒の部屋に雑魚寝したかったが、なぜか許されず別の部屋をあてがわれた。
あまり何もない客間で、床の間には自分の肩ぐらいまでの大きな額縁らしきものが置かれて、白い布が掛けてあった。
自分の背丈くらいはあったと思う、その頃なので150センチ前後か。
布ごしに額縁の形と、うっすら透けて何かの絵だというのがわかった。
明かりを消して寝てもなんだかその絵の方が気になって眠れない。
結局は寝れたのだけれど、暗いところで誰かにずっと問い糺され続けるような居心地の悪い夢を見た。
朝、いつも起きる時間に目が覚めたが、起きるとその絵は無くなっていた。
朝食を頂き、帰宅したという。
友人との仲はその後も続いたがその家に泊まることは以降は無かった。
今考えると、自分はあの両親にあまり好かれていなかったのではないかと思う。
以上、本日の怪談である。
うーむ。
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