顳顬である。
煙が抜けてしまったのか。
茹だるような絶望。
【走って帰る】
Hさんの話。
昔、子供の頃のこと。
一人のお友達と近くの山に登った。
天辺まで行って下を見下ろしていた。
すると、お友達は突然叫んで走って降り始めた。
危ないなあ、と思いながら、どうしたの?と大きな声で聞いてみる。
返事はなかった。
ただ、チラチラ後ろを振り向きながら逃げるように走っている。
やがて見えなくなった。
後で聞いたら、家まで休まず走って帰ったらしい。
どうしたの?と聞いても教えてくれなかった。
何度聞いても教えてくれなかった。
以上、本日の怪談である。
うーむ。
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