透明である。
心臓の鼓動だけが叩く様に鳴る。
これは楽しみなのだ、と言い聞かせる。
【運動会の日】
Sさんの話。
小学生の頃の話。
運動会の日に忘れ物をしてしまった。
家が近かったので先生に言って、一旦家に忘れ物を取りに帰った。
運動会なので家の人は学校に来ており、家には誰も居ない。
当時、この辺りでは昼間に留守でも鍵をかける家はあまりなかった様に思う。
玄関を開けて、土間に入ると少し腰の曲がった知らないお婆さんが立っていた。
にこにことしてこちらを見ている。
あ、今留守にしてますと話すと、にこにこと頷いた。
靴を脱いで上がってから振り返ると居なくなっていた。
戸が開く音も閉まる音もしなかったので、そういう方だったんだ、と思った。
とても優しい感じのお婆さんだった。
以上、本日の怪談である。
うーむ。
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