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日記一覧

「腕時計をなくした三人」マニア世界とは何か 筆者は酒を飲むが、他の二人は、ほとんど酒が飲めないと言うことで、筆者もそれに付きあい、酒は控えていた。ところが、撮影用に買ってあったコーラと駄菓子と菓子パンで三人は、ずいぶんと酔っぱらっていたのだ

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「腕時計をなくした三人」スイートルームの三人 楽しかった。何度も笑った。何度も如何わしい行為をした。そして、酒を飲んでいるわけでもないのに、酔ったようになっていた。撮影が終わった午後六時からノンアルコールの宴ははじまった。その部屋にいたのは

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「ママの母だった老婆」奇妙な朝を過ごす三人の迷子 全裸の上にママの物と思われる赤いガウンを羽織っただけの格好で筆者は原稿を打っていた。リビングの電気を消し、卓上のライトでバックライトのないモニターとキーボードを照らしていた。確か、あの時に使

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「ママの母だった老婆」女を捨てて女を売った女「男に騙されて東京に出て来たんだよ。もう、何十年も前のこと。私は二十六歳だった。なけなしの貯金を持って、男の言うがままに東京に出て来たけど、東京に出て来た初日に、その貯金を全て失ったんだよ。考えら

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「ママの母だった老婆」暴走してしまった筆者と老婆 料理は思った以上に美味しいものだった。ママの手料理は店で何度かご馳走になっていたので、美味しいことは知っていたのだが、それが母親譲りだということが分かった気がした。そして、よくよく見れば、美

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「ママの母だった老婆」奇妙な空間の奇妙な二人 あの時、筆者は、まだ二十五歳だった。売れているのか、いや、実際に売っているのかどうかさえ分からないようなマイナーなマニア雑誌を作っていた。通常の書店には置かれていない。大人の玩具屋と言われるよう

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「万年筆をなくした男」理解されない者たちの宴 酔いに頭がぼんやりと熱くなっていた。その日のスケジュールを紙の手帳を綴って確認した。午後三時の性風俗店の取材まで予定はない。カメラは新宿のロッカーに入れたままだ。いつもの西新宿のサウナに泊まって

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「万年筆をなくした男」いなかった叔父さん その男はシングルで飲んでいたモルトのロックをダブルに切り替えると、まるで、独り言のように自分の話をしはじめた。「大学受験に落ちるまで、俺の人生はわりと、順調だったと思う。生活にも不自由はなかったし、

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「万年筆をなくした男」演じ続けるだけの男「お前はさあ」 そう言ってから、男は、少し黙って、自分のウイスキーのロックらしいものを見つめ、その後で、今度は筆者のほうを向いた。「お前で、いいかなあ。年下だよな」「もちろん、五歳も年下ですし、業界で

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「万年筆をなくした男」ショットバーの流儀 新宿の喧騒は公園通りを抜けると、不思議なほど落ち着いた。ただし、新宿の如何わしさが、そこでなくなるということはなかった。住居に見えるマンションの間にラブホテルがあり、昼間から明らかに風俗嬢と分かる女

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「女を持っていなかった女」不明瞭な現実 その夜。筆者とその女は一つ布団にもぐって全裸で抱き合った。その女はそれを喜んだが、その喜びというのは、性的なものではなかった。まるで子供が、いや、子猫が布団の中で、じゃれ合うような喜びだった。その女は

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「女を持っていなかった女」自分の身体 混浴の露天風呂で中年の夫婦に男のカップルと間違えられた。その女は全裸でタオルさえ持っていなかった。その女には羞恥のようなものはなかったからだ。そして、その女の身体のあらゆる部位は、とにかく小さかったのだ

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「女を持っていなかった女」母性がない 部屋は風呂なしトイレ付き、風呂は混浴があり、男女別があり、家族風呂があるのだが、男女別には入らない。ようするに二十四時間一緒にいたいからだ。一人好きの筆者には、少しばかり鬱陶しいのだが、ガソリン代まで含

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「女を持っていなかった女」恋多き女 長野の鄙びた温泉旅館にいた。筆者は露出マニアだから混浴温泉が好きだったので、長野の混浴もそれなりに楽しかった。しかし、まだ、若かったので、あの頃は、女性と行くなら伊豆か那須にしたかった。オシャレな喫茶店が

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 編集者というものは、常に、何が新しいかについて考えている人のことなのだ。たとえば、右耳で聴いていた音楽を左耳で聴いたら新しいかもしれない、と、そう考えるものなのだ。毎日のように通う道を嫌い、遠回りしてでも違う道を選ぼうと考えて迷子になるも

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 編集者の仕事は記憶していることなのだ。たとえば、作家がやって来て、ものすごく斬新な企画を思い付いた、と、言ったりする。ところが、それは三年前に同じ作家が斬新な企画だと言っていたものだったりする。その時、編集者は、自分の記憶からその事実を冷

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 最近の編集者はものごとを深く考えないらしい。インターネットというメディアで二百文字程度の情報を扱うなら、むしろ、深く考えないほうがいいのかもしれないが、深く考えないということは、誰が書いても内容は同じだということになり、結果として、編集者

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 筆者の考えるところでは、編集者とは真面目な人なのだが、エロ本編集者は違う。雑なのだ。同じ雑誌でも、エロ雑誌や音楽雑誌の編集者は雑で、ファッション雑誌とか車やバイクの雑誌の編集者というのは几帳面で真面目なように思った。ゆえに、筆者は、真面目

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 筆者がどれぐらい優秀な編集者だったかと言えば、まず、借りた物を返さないことで有名だったぐらい優秀だったのだ。有名になるぐらい優秀だということなのだ。優秀でない編集者は有名にならない。別に筆者は着服して個人の利益にしようなどとは考えていなか

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 休憩が続くようだが、次の企画に行く前に、少し無駄なことを書きたくなった。それも、筆者が、公の場に個人的なことを書くのは、いかがなものか、筆者個人に興味のある人などいるはずもないのだから、と、そう言っていたところのものを書きたくなったのだ。

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今月の課題小説
2023年12月07日16:10

今月の課題小説、ちょっと長いので、こちらで。https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=1213631&id=100701219#comment_id_1604052277

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『君がなくしたもの』という企画はどうだろうか。 エロ本を編集していた頃、多くのマニアや風俗嬢やアダルトモデルたちから、過去の告白を聞いた。その多くは嘘だった。もちろん、嘘のような本当の話もあったのだろうが、その多くは嘘のように思えた。しかし

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「修羅場に咲いた一輪の花」という企画を考えている。 マニアというのは面白いもので、偽善行為と日常に走る傾向を持つ。そんな言い方をしても分からないことは、承知しているが、そんな言い方をしたみたかったのだ。 ようするに、自分たちは異端であり、社

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 ユーチューブ離れが始まったという記事をどこかで読んだ。それなら、鹿鳴館サロンの出番が来たということかもしれない。鹿鳴館サロンは陽の当たるところが似合わない。寂れた場所にポツンとあるのが似合うのだ。そこで、鹿鳴館サロンがユーチューブに参入す

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 性風俗店の取材をしていた頃、そこのオーナーや風俗嬢、あるいは、これから性風俗業界に参入しようとする人たちと、よく、新しいプレイとか新しい性風俗についての話をし、そして、それをカタチにしようとしたものだった。実際に成功したプレイや性風俗店も

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 以前から、電車の駅と性風俗をからめた手記は書いているが、はっきりと駅とマニアを関連させた手記は書いてこなかった。そんなものの関連があるはずがないからなのだ。しかし、エロ本などというものは、所詮はこじつけなのだ。白の下着と清純など関係あるは

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 さて、筆者も、そろそろ、いろいろな意味での限界に差し掛かっている。年齢ばかりはどうしようもないので、これは仕方のないことなのだ。思い残すことがないわけではない。エロ本の編集者としても、やりたくてやっていないことが、まだ、いくつもある。エロ

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休憩中の駄文、その6
2023年11月28日15:27

 自分を主張する、ということは他人を許容せずに、主張の違う他人を排除する、というファシズムに繋がることになるのではないか、と、筆者は考えている。そして、他人を許容する、ということによって、はじめて、自分がそこに存在していいことを、他人に認め

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休憩中の駄文、その5
2023年11月27日16:46

 インターネット社会というのは、何だか時代の先端にあるようで、少しばかり遅れてもいるように筆者には感じられる。そして、その遅れが、インターネットの暴力性のようなものに繋がるようにも思ったりしている。まあ、そんなものは錯覚であり、勘違いなのだ

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休憩中の駄文、その4
2023年11月22日16:41

 マニア雑誌は嫌われてきた。同じエロ出版社にあってさえ、マニア雑誌は嫌われてきた。アイドルのような女の子のエッチなグラビアのあるエロ雑誌を作りたい人たちは、見るからに汚いマニア雑誌が嫌だったのだろう。自分たちはアイドル雑誌の二軍だが、お前た

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