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日記一覧

か【可もなく不可もないなら掲載もない】解説 ポルノ雑誌などというものはダメな原稿ばかりだった。まずは小説としてダメ、文章がダメ、日本語がダメ、法律的にダメ、倫理的にダメ、人間としてダメ。その中にいいものも出る。文学賞レベルだよね、どうしてポ

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お【おかず】解説 SМ業界用語。オナニーのネタのことではない。SМ記事は通常、写真と文章で構成される。これに、リアリティを持たせる目的などで図版やグラフなどを載せることがあるが、その材料のことを「おかず」と、表現する。使用例「おかすとして二

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え【演歌の横道】解説 テレビ番組の「演歌の花道」からとったものと思われる。意味は、ただのエロ、ただの変態小説ではなく、その中に「お涙頂戴的な内容を盛り込む」ということ。使用例「あと一本は演歌の横道ネタで行こうよ」

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う【裏告】解説 SМ雑誌業界用語。風俗取材やアダルトモデルの取材で、お店やプロダクションには秘密で取材を行い、それを偽名にて記事にしたり、あるいは、小説のネタにする場合の、告白のこと。読者投稿の告白に対して、そうした業界の裏ネタのことを「裏

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い【威張るSと媚びるМには原稿を書かすな】解説 Sだからという理由だけで偉そうに振る舞う人がいる。比較的女王様に多かったが男でもいた。そうした人は、Sの本質が分かっていないから何か書かせてもつまらないものしか書けない。逆に、Мだからという理

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あ【あばたもえくぼと言うはМ、言われて信じるのがS】解説 解説の必要はないだろう。

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一月課題小説
2016年12月20日19:20

 前を走る大型トラックのテールランプが急に闇に向かって遠去かって行った。真っ暗闇の中で小さくなって行く黄色い光の点を見つめながら、何てスピードを出して行くんだろう、と、ぼんやり考えながら自分の車のスピードを見ると、なんと、もはや停まりそうな

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 さて、次の企画ですが、思えば、官能文学辞典を長くやっていないような気がします。ここまで続けたのですから、本気で辞典が出来るぐらいやってみようかと思うので、再開します。 ただし、今回は、SМ業界、エロ本業界でしか通用しない「慣用句」「諺」「

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 他人の夢の話を聞かされるほど退屈なことはない。ときとして、他人の性の話を聞かされるときにも、同じぐらい退屈なことがある。たいていの話が何の変化もない湖の水面を眺め続けさせられるような退屈に似たものだからなのだ。 ところが、ときどき、その水

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 SМクラブ嬢のインタビューというのは興味深いものが多く、筆者は嫌いではなかった。しかし、なかには、どうにも話にならないようなものもあった。 インタビューでは当たり前のように、どうしてSМクラブ嬢になったのかと尋ねる。そのあたりから話を切り

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「衣装ケースって透明じゃないですか。透明って、それじゃあねえ、悲壮感がないですよね。やっぱり段ボールなんですよ。段ボールはものすごい拘束感があるんですよ。そこにね。布団と一緒に女を詰めるんですよ。それで蓋をして、ビニールのテープでとめちゃう

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話すほどでは(その9)
2016年12月12日16:13

 取材されたがり、と、そうしたマニアは今も昔も同じように多くいた。その多くは、ただの自己顕示欲の塊なだけで、別に性的異常者というわけではない。 それを利用して、マニア雑誌は上手に誌面を作ればギャラが要らない安上がりの誌面作りが出来ることにな

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話すほどでは(その8)
2016年12月11日01:27

 あの頃、筆者は出来るかぎり多くのマニアに会い、そして、その話を聞いておきたいと考えていた。子供の頃に見た怪獣図鑑とか妖怪図鑑のようなものを変態で作りたい、と、そんな野望があったのだと思う。 ゆえに、SМクラブの取材で、少しでも変わっている

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十二月の書き方課題小説
2016年12月10日16:36

 物忘れが激しいのが年齢のためなのか、それとも、もともとだったのか、それも覚えていない。ただ、物忘れが激しいことは悪いことばかりではない。 たとえば、こんなことがある。 最近、私は、深夜に思い出の地を巡るという遊びをしている。昔、取材で訪れ

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話すほどでは(その7)
2016年12月08日01:02

 池袋北口を出てしばらく歩くとラブホテル街に出る。小さな道の左右にラブホテルが並ぶ。その小道を通り抜けたあたりに地味な喫茶店があった。 どうして、よく知りもしないマニアの男とそこに向かったのかは覚えていない。もしかしたら、手紙のやり取りの中

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 バブルの頃、筆者は逞しい風俗嬢というものが嫌いだった。風俗嬢というものは、どこか弱々しく脆弱なほうがいいとそう思っていたのだ。何故なら、その頃の風俗のお客というものは、過剰なエネルギーのはけ口のように風俗に通っていたからなのだ。 パートナ

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十二月書き方課題小説
2016年12月06日01:04

 一人、田園を歩いていた。旅行ではない。宿泊地もなく、そもそもが夜には東京にもどるつもりで、ふらりとあてもなく田舎を目指しただけだった。恋とな何かについて考えるために……。 高速をおりて、しばらく走り、一日停めて三百円という都会では考えられ

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話すほどでは(その5)
2016年12月05日16:03

 SМクラブの取材をしているとき、そこに来るさまざまなお客の話を聞かされた。話を聞いていると、その人には、ぜひ、会ってみたい、と、そう思う人が多くいた。そうした人たちに筆者はメッセージを残していた。今のようにネットがないので、メッセージはS

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十二月課題小説
2016年12月04日01:45

 山の中腹で揺れる灯りを、ぼんやりと眺める七歳の私。私はその七歳の自分自身を見つめながら、同時に灯りも見つめています。そして、思うのです。 ああ、あの男とも、これで終わりなのだなあ、と。 最初に、その夢を見たのは、今も夢の中に出て来る七歳の

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話すほどでは(その4)
2016年12月02日02:09

 風俗取材をしていると風俗店の独立の話は、しばしば聞かされた。風俗ライターはたくさんの情報を持っていると思われていたからだ。そして、事実、たくさんの情報を持っていた。 そのМ女からも独立の相談を受けた。お金を出してくれる男がいるので、それで

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話すほどでは(その3)
2016年12月01日01:49

 筆者の勉強の場は風俗店だった。学生時代に学んだことよりも、あるいは、社会人として会社などで学んだことよりも、風俗店で学んだことのほうがはるかに多い。 その女王様は、身長こそ低いが愛らしく人気の女王様だった。何しろ、出勤したら店が終わるまで

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話すほどでは(その2)
2016年11月30日08:22

 風俗取材先の女の子に何を思われてもかまわなかった。どうせ筆者がモテるはずもないのだから、風俗店のママならともかく、取材対象の女の子とは短い付き合いにしかならないからだ。 ゆえに、その時にも、女王様取材の相手が私にМでしょう、と、言うので、

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文章実験室十二月課題
2016年11月29日01:18

 間違って東名高速を降りてしまった後、しばらく、カーナビを頼りに本線に復帰しようとしていたのだが、カーナビに従って走っていると、車は山の中にと入って行くことになった。高速道路の降り口から同じ方向の乗り口に復帰するのルートは複雑なことがある。

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話すほどでは(その1)
2016年11月28日02:42

 さて、編集者とは何か、と、そんな話を二つの方向から書いてみた。なかなか良い話になったと自画自賛したい。まだまだ書きたいことはあるのだが、何しろ、こうした企画には頃合いというものが大事なので、このあたりで話を切り替えたい。 次は、これはエッ

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 女性編集長の下で仕事をしたことは二度しかない。彼女はホラーコミッコ雑誌の編集長だった。徹夜が続くと「むしゃくしゃする。ねえ。セックスでもしようか。三日間シャワー浴びてないけど、舐めてくれる」と、言ったりした。筆者が「Мだったら喜ぶところな

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 まだ二十代前半だった筆者に対し、その女は五十歳を越えていたと思う。そして、その時の編集長は四十代前半だった。編集長の女と言うよりは、編集長のスポンサーのような女だったのだ。 その女とセックスするのは女が宿泊しているシティホテルの高層階の部

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「私がダーリン以外の男に熱中してしまうことがないかって聞きたいの」 その女とのセックスは数回に及んだ。その時の編集長はチャンスがあれば筆者と彼女をセックスさせたがったのだ。三人で温泉に旅行したことがあった。その時には、彼を含めた三人でセック

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 不思議な感覚だった。その頃には、筆者は他人の女を抱かされるということに慣れて来ていた。もともとがエロ本屋なのである。他人の前で性的行為をするのは平気なのだ。しかし、その日は何故か落ち着かなかったのだ。 筆者よりも三十歳は上かと思われた編集

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「あなた変態でしょう」 ねっとりとしたセックスをする女だった。変態雑誌の編集長の女で、一緒に暮らしていたが結婚していたかどうかまでは知らない。しかし、その変態雑誌に編集者として呼ばれていたのだ。その筆者に、何という問いをする女だろう、と、筆

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 行為の後、彼女は全裸のままコーヒーを淹れていた。その後ろ姿が何とも美しいのだ。妖艶な色香を纏った背中。くびれた腰にほんのりとついた肉。そして、生意気な女が顎を突き出したときの表情を連想させるお尻。豊かなお尻に反比例するか弱い太もも。「私が

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