悪寒である。誰にも分からない。熱にうかされたように緋色に染まっていく。【俯せに】 Hさんの話。或る夕方。通りかかった時近所の家の土蔵の屋根に何か見えた。よく見ると、俯せになって体を折り曲げ、屋根の縁から垂れるように手を伸ばしている人だった。女
板の間にぺったりと寝るウィコさん。気持ち良さそうです。頭を指先で撫でます。ふわふわボールを近くに投げると、物臭そうに手でちょいちょい。行って来ますね。
虚言である。穴に落ちていく。遮るものがない深いところへ。【裸足の足跡】 Hさんの話。雨の上がった朝のこと。朝起きると、廊下に裸足の濡れた足跡が付いていた。鍵を閉めた縁側の戸の前から。家族にそんな事をするものは居らず、皆不思議がったと云う。以上
枕元にウィコさんが訪ねて来てくれました。もさもさと枕を踏み踏みしています。ぐるぐると音が聞こえます。時々掌を出すと頬につけてぺったりします。
鈍器である。構わない。既に相当鈍っているから。【鏡】 Hさんの話。小さい頃の事。まだ洗面所の鏡に背の届かないくらいの年齢だった。自分しか居ないのに、知らない女の人が、鏡の中から自分を見下ろしているのを見た記憶がある。怖かった。一度きりだが、今
玄関で待ち構えていたチョビ子さん。目が合うと嬉しそうに寄ってきました。頭を撫でます。ひと撫でふた撫で。気持ちよさそうにお水を飲みに。
玄関で待ち構えていたチョビ子さん。目が合うと嬉しそうに寄ってきました。頭を撫でます。ひと撫でふた撫で。気持ちよさそうにお水を飲みに。
消耗である。輪を回る。隠れ蓑を幾つも拵える。【引き出しの中】 Hさんの話。昔から、昔使われていた木の勉強机を充てがわれ使っていた。ノートを机の引き出しの中に入れておくと、時々破かれる。鍵のついている引き出しだったが謎だ。細かくちぎったような紙
イティさんの落ち着いた朝。ご飯も食べて満足している風です。頭を撫でます。ウィコさんが鳴きながらお見送り。足を止めて少し話を聞きました。頭を寄せると肩に乗って髪の毛噛み噛み。満足して去っていきました。行ってきますね。
イティさんの落ち着いた朝。ご飯も食べて満足している風です。頭を撫でます。ウィコさんが鳴きながらお見送り。足を止めて少し話を聞きました。頭を寄せると肩に乗って髪の毛噛み噛み。満足して去っていきました。行ってきますね。
イティさんの落ち着いた朝。ご飯も食べて満足している風です。頭を撫でます。ウィコさんが鳴きながらお見送り。足を止めて少し話を聞きました。頭を寄せると肩に乗って髪の毛噛み噛み。満足して去っていきました。行ってきますね。
辣腕である。行きがけに花を折る。手の中で何かが爆発している。【深夜の廊下】 Hさんの話。深夜、普通に廊下を歩いている時に。誰もいない部屋のドアが開いたり、障子がすっと少し開くことがある。中を覗いたりはしない、が努めて気にしないようにしている。
義理堅く、水飲みを中断してお見送りに来てくれたイティさん。頭を撫でます。ほかりとしてました。お皿を使ってくれて嬉しい限り。休日には毛を取ってあげましょう。
義理堅く、水飲みを中断してお見送りに来てくれたイティさん。頭を撫でます。ほかりとしてました。お皿を使ってくれて嬉しい限り。休日には毛を取ってあげましょう。
義理堅く、水飲みを中断してお見送りに来てくれたイティさん。頭を撫でます。ほかりとしてました。お皿を使ってくれて嬉しい限り。休日には毛を取ってあげましょう。
軽傷である。そう言って積み重ねる。足を挟んでもつれて転ぶ。【足跡】 Hさんの話。夏の日の夕方、縁側でうたた寝をした。起きると自分の周りの廊下板に泥足のような裸足の足跡がいっぱい付いていた。子供の足。雑巾で拭きながら何だか良く無い雰囲気を感じ続
天袋を見つめるイティさん。何か野望を感じますがひとまずスルー。ご飯を用意してそれぞれをひと撫でします。イティさんがお見送りに。行ってきますね。
天袋を見つめるイティさん。何か野望を感じますがひとまずスルー。ご飯を用意してそれぞれをひと撫でします。イティさんがお見送りに。行ってきますね。
辛辣である。一歩一歩が重い。逆さまになって景色が。【香り】 Hさんの話。夏、お盆近く。朝に締め切った仏間にお供えのご飯など持って行くと、空気が動いて中から風が吹いたように感じることがある。その時、普段は余り嗅いだことの無い、香木のような、香り
落ち着きのないイティさん。撫でても何だかそわそわ。抱き上げると嫌がりながら落ち着きました。そしてご飯も食べました。お見送りに来たので少しボール投げ。反応悪し。
亀裂である。中から突き破るような怒りが沸々と煮える。誰も彼もこうなのか。【ちゃんちゃんこ】 Hさんの話。或る夜、窓の向こうに、カーテン越しに人の影が立つのが見えた。ちゃんちゃんこを着たようなずんぐりとした感じの少年、そんな風に見えた。屋根の縁
イティさん。気がつくと隣に寝ていました。なかなか気配を消しますね。頭を撫でるとほかほかです。手の甲にぺろりとご挨拶。
毒花である。背中からずりずりと削られていく。薄っぺらくなっているだろう。【坂道】 Hさんの話。ちょうどお寺の裏手にある山沿いの坂道。近道でもあるのだが昼間、1人の時は通らない。夜であれば尚更である。もしも、坂道の反対側から誰か来ても見ようとは
小机の下に潜んでいるウィコさん。雨や雷の日はここにいることが多いです。まくって目を合わせてから手を伸ばして撫でます。そうしないで手だけ入れると吃驚するかもです。つるっとしてました。
小机の下に潜んでいるウィコさん。雨や雷の日はここにいることが多いです。まくって目を合わせてから手を伸ばして撫でます。そうしないで手だけ入れると吃驚するかもです。つるっとしてました。
小机の下に潜んでいるウィコさん。雨や雷の日はここにいることが多いです。まくって目を合わせてから手を伸ばして撫でます。そうしないで手だけ入れると吃驚するかもです。つるっとしてました。
鈍牙である。過ぎゆく暗闇を見つめる。見えてくるものもあるが、だいたい過ぎ去っていく。【子供の衣服とか】 Hさんの話。近くのお寺に隣接する公園は、子供の衣服、例えば浴衣だとか草履だとかそういう物は捨ててはいけない、とされている。朝になると必ずゴ
キリッと玄関を守るチョビ子さん。頼もしい限りです。まあ、休憩を、と新しいカリカリをお皿に。なになに、とやってきます。頭を撫でて出掛けます。
薄氷である。痛め付けた己を寝かす。汗ばんで朽ちていく音が奥から聞こえる。【縁起】 Hさんの話。年が明けた少し後くらい。夜に雪が積もった次の日に裸足の子供の足跡がそこここにいっぱいついている畑がある。毎年違う畑である。足跡がついていたから何が起