拝金である。息が詰まる。一切合切が。【蛇】 K君の話。ある旅館で。深夜に物音で目が覚めた。ずるずると音がする。脇を見ると暗くて黒いシルエットしかわからないが、蛇のような何かが、脇を這っていた。ただ、太い電柱程はあった。でも不思議と怖くなく、何
お出掛け前にすりすりするチョビ子さん。頭を撫でます。早起きして起こしてくれましたね。ご飯も美味しそうに食べでした。行ってきますね。
黒園である。空気が錆びついていく。ほろほろと群れが移動する。【付かず離れず】 K君の話。深夜、後ろから追いかけてくる光を見る。車の灯りにも見えないしぼんやりしている。第一、あんなところには家も道も無い。付かず離れず一定の距離。正体は見えない。
群蛇である。黒い空に爪を立てる。お茶の香りの誘うがままに。【喚く】 K君の話。喚きながらこちらを詰るような人の群れ。廃工場の大きな窓にぼんやりそんなものが映っては消える。とても静まり返っており、かえって本当に何か聞こえた気がする。以上、本日の
チョビ子さんは階段からお見送り。今朝は寒めでしたね。頭を撫でます。何か鳴きながら登っていきました。行ってきますね。
赤白である。泡が沢山周りを漂う。自分が怒りに満ちた泡であることを自覚する。【殺してやる】 K君の話。『殺してやる』という声がすぐ耳元で聞こえる。掠れた恨みのこもった男の声。山の側に、雑草だらけで荒れた土地があり、そのそばを通ると耳にする。過去
チョビ子さん。後をついて回り写真を撮ろうとしたら睨みました。ごめんよう、とベッドに腰掛けると乗ってきました。背中を撫でます。暫し撫で撫で。さて、出掛けますね。
膠着である。世は切なく寂しく。いまだに省みようともしない。【鏡の少女】 K君の話。鏡の中から呼ぶ少女がいるのだ、と聞いた。小学生の時に、そういう噂があった。女子にしか見えないとか、夕方の方が鮮明に見えるとか。何をされる、とかそういう話はなかっ
イティさん。朝のお見送りです。朝ごはんはちょっと不満だった様子。きっと夜に期待してるでしょう。頭を撫でて出掛けます。行ってきますね。
イティさん。朝のお見送りです。朝ごはんはちょっと不満だった様子。きっと夜に期待してるでしょう。頭を撫でて出掛けます。行ってきますね。
牙剥である。冷気の中大きく口を開けている。片手で縁に掴まって。【咽せる風】 K君の話。お墓の方から咽せるような空気が押し寄せてきた時は気を付ける。濃い線香の匂いだったり、干し草が乾いていく時の少し生臭い感じ。はっきり目には見えないが、質感のあ
膝の上に来るイティさん。定位置のようです。ここで暫く色々、すりすり、ぺろぺろして気が済むとどこかへ行き、また戻ってきます。頭とか背中とか、こちらも色々撫でます。
膝の上に来るイティさん。定位置のようです。ここで暫く色々、すりすり、ぺろぺろして気が済むとどこかへ行き、また戻ってきます。頭とか背中とか、こちらも色々撫でます。
抱擁である。言葉を唱える。空気が浮き上がっていく。【沼】 K君の話。山の入り口の側に小さな沼がある。葦が岸際に生え揃っているが、その合間に立つ女性を見る事がある。自分も何回か見た。そこで誰か亡くなったという話は無いらしい。とても不吉な感じがす
お出掛けを待ち伏せるイティさん。落ち着いたものですね。跨いで靴を履いてから頭を撫でます。暫くそうしていたら中に入っていきました。
お出掛けを待ち伏せるイティさん。落ち着いたものですね。跨いで靴を履いてから頭を撫でます。暫くそうしていたら中に入っていきました。
夜気である。生暖かく密着する。その中に鋭く爪を立てる。【塊】 K君の話。深夜に家にいると、空気の塊が動くのがわかる。触れた時、ひやりとする。何の目的があるのか分からないが、家の中でうろうろとしている。以上、本日の怪談である。うーむ。
消失である。風が暖かく強張った顔を撫でる。地面の沁みが目のように。ずっと叫んでいた。【畦道】 K君の話。畦道でしゃがんでいる人には声を掛けない。返事をされたことがないし、そもそもそんな人はいない、という事が多いからだ。何故、ああいうところに座
お布団の上で控えるチョビ子さん。頭を撫でます。嬉しそう。今日は居心地良かったのかみんな二階からお見送りです。行ってきますね。
光点である。小さくぼんやりと光っている。消える。【海原】 K君の話。駅のホームのベンチから景色に見える海を眺めていた。快晴で、海も穏やかだった。何か毛のようなものが海原にぼっと生えているように見えた。細かく見えたわけでは無いのだが!ひしめき合
呼び止めるとこちらを見てくれるチョビ子さん。何か言いたそうです。高い声で鳴いてお話ししてくれました。頭を撫でます。ついてきてー、と階段を昇ります。ついていきます。
超過である。ぼやけてしまうほど早い。裏返る様相が矢継ぎ早にに過ぎていく。【ガレージ】 K君の話。近所に古いガレージの小屋がある。夜にそこから唸り声のような声が聞こえることがある。夏だと中で人が動き回る音を伴うことがあり、冬だといかにも辛そうに
玄関に立つイティさん。義理堅く送ってくれます。今朝は膝に乗ってきましたね。ほかほかしてました。頭を撫でます。
奇観である。横を向いて体を捻る。わさわさと集まっている。【草履】 K君の話。すさすさすさ、と草履を擦るように駆け寄ってくる足音がして、そのまま、自分の前を通り過ぎて、足音だけがどこかに行ってしまった。今年の墓参りで、墓地の入り口で起きたことで
小さな蜘蛛さんを見つけた方々。恐る恐る対処してます。チョビ子さんは隠れ気味。イティさんはワクワク気味。頭を撫でます。
放埒である。黄色い輪切りを幾つも眺める。夜の空気のやさしさよ。【石段】 K君の話。夏の暑い日だった。抜け道の石段を登ろうとした時のこと。石段の上から、女性がこちらを眺めていた。こんにちは、と頭を下げた。無表情なままこちらを見ている。あれは誰だ