妖風である。ごちゃごちゃと入り組んだ地形。知らずにさまざま通り過ぎていく。【夜逃げ】 Sさんの話。近所の廃屋を壊す前日のこと。その家の屋根から夜空に向かって、わらわらと何かが出ていた。黒い千切れた影のようなもの。逃げ出しているように見えた。以
朝のお見送りをしてくれるアンチョビさん。何やらいっぱい喋ってます。賑やかな送り出し。頭を沢山撫でます。盛り上がって走り去りました。行ってきますね。
到達である。常にどこかに届いてはいる。ふらふらとしながらしがみつく。【池】 Sさんの話。田圃の近くの溜池のこと。気持ちの良い場所なのだが、1人では行かない。急に雰囲気が変わっておどろおどろしくなり、黒い縁取りの顔のようなものが水面に浮かび上が
チョビ子さんとイティさん。お行儀よく控えてくれてます。丸まっておやすみモード。いい夢見てください。頭を撫でます。
穏便である。静かに時間が過ぎる。言葉も何も無くなっていく。【違う道】 Sさんの話。いつもと違う道を通って帰宅してみた。途中、黒っぽい煙の様なものが浮かぶところを幾つか通った。黴臭いと言うか干物くさいと言うか、変な感じだった。そのせいか何となく
朝からベッドで寛ぐイティさん。敷布の掛かっていないすべすべなとこも好きらしい。頭を撫でます。期待通りの文句鳴き。
虚栄である。賑やかな夜の鬨は過ぎる。顔を伏せて夜を迎える。【目があう】 Sさんの話。近所の或る家は、ベランダに亡くなった人が立っているのをよく見かける。こちらを見ていて、一瞬目があうのがとても厭だ。以上、本日の怪談である。うーむ。
ひっそり静かに様子を伺うチョビ子さん。ご飯の支度を始めるとついてきました。いっぱい喋ってます。近寄って頭を撫でます。行ったり来たり忙しそう。
赤黒である。泥を被り続ける。頭の中で崩れ耳鳴りに混じり込んでいく。【川沿い】 Sさんの話。川沿いを歩いた時のこと。ぽつりぽつりと俯いた女の人が立っていた。妙に青白い感じの人ばかり。話しかける事もせず、目も合わせずに通り過ぎた。彼らも特には追っ
まだ少し寒いのかミニホカペの上でまるまるチョビ子さん。好きな距離感でのみ撫でられたいのでいきなり手を突き出すと引っ掻きます。声を掛けてゆっくり近寄って頭を撫でます。ややほかり。行ってきますね。
清怒である。肘をついて考える。心を穏やかにと。【雨と声】 Sさんの話。雨の日。雨音に混じって人の声が聞こえる。特に家の中だと、それが誰の家でも耳にすることが多い。喚いている様な、文句をずっと言っている様な声である。以上、本日の怪談である。うー
晴れた朝。窓辺に陣取るイティさん。御日様にあたって気持ちよさそうです。背中を撫でます。ご飯は後で食べたそう。
鈍重である。邪魔なものだらけだ。およそ焚き付け。【図書室の窓】 Sさんの話。市の公民館にある図書室の窓。曇りの日に、窓に女の人が映って見えることがある。どの様な顔なのかよく見えない。以上、本日の怪談である。うーむ。
真正面からのイティさん。大人しくお見送りです。玄関まで来てくれました。のんびりしててください。雨だとちょっとつまらなさそう。
透明である。一足先に飛び越えて。明日も後もありはする。【赤い何か】 Sさんの話。昨夜、何か赤っぽいものが部屋で舞っていた。赤い綿の切れ端の様なもの。真っ暗な部屋を通り過ぎる様にすぐ見えなくなった。小さく、近くで女性の声も少し聞こえた。何だった
うむ。と落ち着いているイティさん。平和な朝です。頭を撫でます。チョビ子さんは少し興奮気味。張り切って探検中。行ってきますね。
倍音である。通り過ぎていくのはしょうがない。もう少し待つ、のを重ねる。【畦道】 Sさんの話。近くの田圃の脇の畦道。時々畦道を通せんぼするような薄黒い人影が立っている。そんなところをわざわざ通る人は居ないのに。一体、誰を待っているのだろう、と時
イティさんとチョビ子さん。珍しく仲良く寝てます。今の季節、ちょうど良い温みを模索してますね。頭を撫でます。おやすみなさい。
郷愁である。湿った空気と騒つく気持ち。夜の花を見る。【遊歩道】 Sさんの話。その公園の遊歩道を歩いていると時々足に何か当たる感触がある。ちょうど自分のすぐ前を何かいて邪魔されているように。少しイライラする事もあるので、なるべく其処は通らない。
すやすや寝ているチョビ子さん。近くを通ると目を開けました。頭を撫でます。ぽっかりしてました。良く寝て下さいねー
中休である。目の光は失われ。少し今日は風が静か。【木と木の間】 Sさんの話。昔、森の中で変な人を見た。木と木の間に座ってぼんやりしている人。その人は全体的に薄緑色をしていた。顔の造作も何だか少し、目鼻などそれぞれのパーツが少し大きめだった。こ
昨日、お布団に潜れなくてちょっと不満げ。ちょっと体調すぐれなかったのです。ごめんね。頭を撫でます。今晩はどうぞ。
起伏である。旅とも言えぬ放浪に膝を就く。暴れる血潮が体を削る。【縁】 Sさんの話。古い家に住む親戚が居る。その家で畳の縁を踏むと、時々足の甲を何かで叩かれる感触がある。これは自分だけではなく両親も経験している。確か、昔口うるさいお婆さんがいた
物陰からお見送りのイティさん。おとぼけ顔で潜んでました。近寄って頭を撫でます。隠れてたつもりだったらしく文句鳴き。ごめんねー。
鈍重である。寒さも暖かさも緩い。体は重く、空気は湿り、吸う息も吐く息も頼りない。水の支配する季節が始まった。【一輪の花】 Sさんの話。近くを通った時に近所の家の壁に見慣れない絵が、直接描いてあった。何かの絵があるのかと近寄って見た。近寄ると壁
曇ってるなーと窓を見てるイティさん。一応開けましたが一応見ましたと言う感じ。頭を撫でます。暫くしたら追いかけっこしてました。元気な朝でよし。
曇ってるなーと窓を見てるイティさん。一応開けましたが一応見ましたと言う感じ。頭を撫でます。暫くしたら追いかけっこしてました。元気な朝でよし。
狂歌である。彼方から鋭い翼でやって来る。去って行った後は二度と。【海辺の陽炎】 Sさんの話。散歩していると、時々人の形をした空気のゆらめきみたいなものを見る。最近では海の近くで。あれは何だろうか、といつも考える。以上、本日の怪談である。うーむ
イティさん。晴れた朝は窓の外。飽きずに眺めてます。大変心苦しいですが、出かけるので閉めねば。背中を撫でます。文句鳴きは無し。階下へ駆けて行きました。