戸の陰からお見送りしてくれるイティさん。ありがとねー、頭を撫でます。チョビ子さんは押し入れの中。ウィコさんは2階の板の間でばたりと。それぞれ涼しそうな朝を模索してました。
虚飾である。水っぽい空気の中を漂う。涙を流したかもしれない。【夏の夜道】 K君の話。夏の夜道は賑やかで、ぞろぞろと人が歩いている音やざわめきが聞こえる。特に海の近くの道は。以上、本日の怪談である。うーむ。
光沢である。潜んで目を光らせる。堪えて唾を飲み込む。【噴き出す】 K君の話。時々、河口近くにある河原の地面から何か黒いものが噴き出しているのを見る。煙のようにも虫の大群のようにも見える。友人たちには見えなかった。近くに行ったことはない。以上、
イティさんは食器棚からお見送り。手を伸ばしてて元を撫でます。ぺろぺろりと、お返事。朝は皆の思い思いの場所で平べったくなってました。
憧憬である。身体中で重みを受け止める。訳のわからない眠さが包み込む。【分かる】 K君の話。妙に暗い夜だった。夜道も、街の明かりも暗く感じたが、それより暗がりが妙に生き生きとしていた。何か蠢いているのが分かる。夜、というよりこれは自分の体調に起
髪の爪とぎの上で寝るウィコさん。昼間は板の間に行き倒れのようになっていました。声を掛けると目をぱちくり。頭を撫でます。よく寝てください!
炎灼である。氷の街。誰もが上滑りして過ぎて行く。【喧しいほどの鈴の音】 K君の話。或る夜。少しばかり寝たら起きてしまった。何だか空気がおかしい。ふと喧しいほどの鈴の音に気がつく。頭の中で鳴っているのだ、と感じた。目を閉じて気を失うのを待つ。以
黙々とご飯を食べているウィコさん。1番食いしん坊さんですね。背中をなでます。少し頭を上げて、また食べ始めます。更に撫で撫でします。
白肉である。沸々と狂気が湯を沸かす。その下限は特に無い。【剥製】 K君の話。親戚の家の床間に、小動物の剥製が飾ってある。おそらくむささびの類と思う。これが苦手であった。間近に見た日の晩は、必ず魘されて自分の周りを小さな生き物がぱたぱたと走る音
押し入れの中で考え事するチョビ子さん。手を伸ばすとぐいーんと伸びてぐりぐりして来ました。頭を撫でます。暑い場所を避けて彷徨っているところなのかな。
致死である。賑やかな死神たち。湿って暑い夜の果て。【病院】 K君の話。昔のこと。病院にお見舞いに行った。空いているベットに寝転がっている人を何人も見た。暫くするとか消えていて、また違う人が現れる。そういうのを何度も見た。彼らは総じて静かだった
ここから動かないという決意なのか。ここは譲らないという気持ちなのか。イティさんは動きません。寝ながらお見送りです。顎を撫でます。
春魔である。気がつかないうちにこんなところまで。こんな格好で。【バスの声】 K君の話。路線バスが苦手だった。混んでいても空いていても何時もおかしな唸り声が聞こえるからだ。お爺さんが苦しそうにうめいているような声。直接頭の中に伝わるように。以上
冷虫である。もさもさと後悔が蠢く。また、忘れてしまった。【煙突】 K君の話。昔、学校の遠足で近くの山に登った。山中、沢の方に鋳物工場があって煙突から細く煙を吐いていた。しかし、その煙が、煙突の辺りでは人が立っているようにしか自分には見えなかっ
冬崖である。なぜに虚しさを積む。砂がぱらぱら降ってくる。【月夜】 K君の話。月夜に学校の前を通ると、校庭に子供が10人ほど立っているのが見えることがある。皆一様に校舎を向いているように見える。身じろぎもせず動かない。あんまり長く見てはいけない
玄関前の丸皿にて伸び伸びするイティさん。ご機嫌な様子です。手を伸ばしてお腹を撫でます。涼しそうでよかった。行って来ますね。
軟化である。�儿�の魔人が荒び歩む国。黒い風に前は見えず。【ビニールハウス】 K君の話。ビニールハウスのある畑が苦手である。曇ったビニール越しに中を動き回る何者かが見える。不思議と夜でも、真っ暗でもわかる。以上、本日の怪談である。うーむ。
イティさん。もはや自分の椅子。使う時には間借りさせて頂いてます。家賃代わりにざりざりと手や腕を舐められました。削られそうです。頭を撫でます。
宵闇である。畝る音が幾重にも。自分を右から左から削る。【屋根の足音】 K君の話。屋根の上から謎の足音。無視してもしつこい。布団を被ってさらに無視する。以上、本日の怪談である。うーむ。
徘徊である。粘着する湿った空気。不快感が極まる。【足首に】 K君の話。大雨の日にずぶ濡れで家に帰ったりすると起きる。左足首が妙にヒリヒリとする。靴擦れということも無いはずだが、帰ってから全て脱いで確認すると、誰かが握ったような形の赤く擦れた痕
朝から彷徨くチョビ子さん。お見送りのタイミングを測っている様子。しゃがんで頭を撫でます。ぐいーと押し付けて来て走り去りました。
回路である。逃げ出すに決まっている。体の中から異音。【夜の海】 K君の話。夜の浜辺を這うように動いているものを時々見る。見る度に夜の海には行きたくない、といつも思う。以上、本日の怪談である。うーむ。
朝、ひっそりと台の下に潜むチョビ子さん。手を伸ばすと頭を出しました。優しく撫でます。玄関に行くとイティさんが虫を見つめていました。そういう季節か。
朝、ひっそりと台の下に潜むチョビ子さん。手を伸ばすと頭を出しました。優しく撫でます。玄関に行くとイティさんが虫を見つめていました。そういう季節か。
錆濡である。退治する。そう決めて家路を急ぐ。【稲光】 K君の話。深夜、雨が迫っていた。窓から海を見る。海の上に稲光が瞬いた。ふふっという女の人の弱い笑い声が近くで聞こえた。その夜、その声は稲光が光る度に聞いた。以上、本日の怪談である。うーむ。
お風呂でくつろぐイティさん。ご機嫌でごろごろ。身体中を撫でます。メールの着信音が携帯に。慌てて飛び起きて一目散にお風呂場から去って行きました。