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2021年08月14日00:14

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ファシスト、妊娠、おっぱい、埼玉

今日読了した本が室潔『東條討つべし 中野正剛評伝』。この本は、戦時中に東條内閣打倒を企て敗れ、自決した、中野正剛の評伝。中野は大正期の民主主義者から、後にヒトラーを崇敬する日本には珍しいファシストとされる人物なのに、この本が描く中野は際物でもファナティックでもなく、やや物足りない、というのが正直な読後感。オーソドックスな評伝だが、なぜかWikipediaには載っていない。

その後、ネット(PC、スマホ、タブレット)で観た映画が、
1.川島雄三監督『愛のお荷物』(1955年公開)、
2.『おっぱいバレー』(2009年公開、羽住英一郎監督)、
3.『翔んで埼玉』(2019年公開、武内英樹監督)、の3本。
ーー『おっぱい』と『埼玉』の監督は、いま調べて初めて知った。

1の「お荷物」とは妊娠のこと。産児調整政策を推進する厚生大臣の家庭と周辺で、皮肉にも次々と妊娠が明るみに出る。これをテンポよく軽妙なコメディに仕立てるのが監督の腕の見せ所で、川島はこれに成功していると思う。ただし、妊娠というデリケートかつ重大な出来事をコメディにできたのは、大臣という上級国民で、さらに年輩の男という、「自分は妊娠しない者」の観点だから。21世紀の今では成立しないだろう。

2は話題になったが、見逃していた。とにかく、主演の綾瀬はるかがよくオファーを引き受けてくれた(内容、脚本を踏まえてとはいえ)。公開時24歳だから、撮影時は23歳か。とにかく、胸が大きいピチピチの美人女優なしでは、この映画は撮れないが、当時すでにグラビアでの人気と女優としての実績があり、かつまだ若い彼女を得て実現した。

3も見逃していた。「埼玉ディスり」という昔からある小ネタを今さらながら、正々堂々、ヌケヌケと、豪華キャストを集結して、劇場用映画として完成させた。その含羞のなさによって成功した、といえるかもしれない。主演の二階堂ふみが男役、だから良かったんだろうな。
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