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2017年06月03日04:09

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差しで話を聞きたい相手

ニュースはテレビとネットで十分になり、もう何年も取るのをやめていた新聞を再び取り出して1年数カ月が経つが、こんな欄あったっけ?と思ったのが、朝日新聞の6月1日「食のプロと一杯 帰国のご褒美は『もつ』」という連載らしいコーナーだった。中面の上半分を取るという、贅沢な紙面取りの記事だった。

連載タイトルで「食のプロと一杯」と言うように、毎回、記者が何らかの食のプロと差しで何時間も酒を酌み交わしながら話を聞く――という企画らしい。

今回、話を聴いた相手は綿貫淳子さんという43歳の女性で、南極越冬隊の料理人を1年間勤め上げ、今年3月に帰国した。

南極越冬隊は、地理的位置による自然条件をはじめ、かなり特殊な世界であり、濃密な小社会だろうし、この記事に書かれたことだけでも、へーとか、なるほどと思う箇所は幾つかあったが、僕が最も強い印象を受けたのは、今回のタイトルのように、日本に帰国して一番食べたいのが「もつ」!ということだった。

もつ焼のなかでも、綿貫さんの一番のお目当ては豚の大腸「シロ」。青森出身の彼女の「ソウルフード」なのだと。彼女の指定したもつ焼き屋では、大腸の脂の部分を落とさずあえて残しているのだという。

(僕自身は、シロは硬くて嚙み切れず残したことがあり、苦手な方だが、この店のシロならいけるかも知れない)

シロ以外に南極料理人の綿貫さんを脱帽させるのが、店のおかみさんが40年近く塩やぬかを継ぎ足し、休みの日もかき混ぜてきたぬか床で漬けたおしんこだという。「自分にはかなわないからここに来るんだと思う」と。

うまい料理を作るプロに話を聞いてみたい。
いや、料理に限らず、何事でも、経験や知識の重みを感じられる人から、存分に話を聞いてみたいが、最近はとんとそんなことがない…。

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