今日の朝日の読書欄(詩人・蜂飼耳「大岡信の仕事」)の写真を見て、ハッとした。
今年4月に死去した、明治大学大学院で僕の指導教授だった詩人、大岡信の写真が若々しいのだ。
写真に映る大岡信は、色の濃いベストの下の白いシャツの袖をまくり上げ、右手の指先にペンを挟んで原稿用紙の上に置き、手に隠れた原稿用紙に視線を落としている。カメラは斜め右上から大岡信の顔を見下ろしている。
その大岡信の顔が、「青年」の面影をとどめているのだ!
キャプションによると、撮影時期は「折々のうた」を始めた頃というから1979年と思われる。とすれば、指導教授になってもらった年だ。あの頃はまだこんなに若かったんだ! とすれば、年齢は48歳のはずだが、髪はふさふさ、黒々として、肌も脂がのっている感じで若く見えたのは事実だが。
僕自身は20代半ばで、大岡さんは母親と同い年だった。その僕が今は既に還暦超えだから、当時の大岡さんの写真に青年の面影を見てしまうのも不思議ではない。
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