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日記一覧

二松啓紀著『移民たちの「満州」/満蒙開拓団の虚と実』(平凡社新書)を読んだ。1931年の満州事変以降、政府の大陸侵略政策、昭和恐慌下における農村更生策の一環として遂行された満州移民政策は、1932年から敗戦直前に至るまで送出は続き、全国の自

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続けて韓国映画「国家が破産する日」(チェ・グクヒ)を見た。この映画は、アジア通貨危機に連動した1997年の韓国の通貨危機(IMF経済危機)の裏側を赤裸々に暴き、政府を痛烈に批判したもので、韓国がIMFの管理下に入るかどうかのIMFと韓国政府の

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竹内康人著『韓国徴用工裁判とは何か?』(岩波ブックレット)を読んだ。日本と韓国との間で対立が激化している韓国徴用工問題について簡潔で分かりやすいブックレットはありがたい。元徴用工の慰謝料請求権を認めた韓国大法院の判決は画期的といえるものだ。

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NHK「ETV特集」取材班著『証言 治安維持法/「検挙者10万人の記録」が明かす真実』(NHK出版新書)を読んだ。昨年に放映されたNHKのETV特集「自由はこうして奪われた/治山維持法 10万人の記録」が単行本化されたものだ。ディレクターの

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田中雄一著『ノモハン/責任なき戦い』(講談社現代新書)を読んだ。1939年5月に勃発し、翌年の1940年8月にソ連軍の大攻勢により終結したノモハン事件について書いた本だ。それはその後の日中戦争および太平洋戦争の大敗北の「序曲」であったこと、

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田中伸尚著『一粒の麦死して/弁護士・森長英三郎の「大逆事件」』(岩波書店)を読み終わった。幸徳秋水、管野須賀子ら12名が処刑さた(被害者総数は26人)近代日本最大の国家権力犯罪「大逆事件」の再審請求の主任弁護士であった森長英三郎の評伝である

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今年最初の映画だ。「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ)を見た。ポン・ジュノは「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「母なる証明」などで鮮烈な記憶が残る監督だ。この映画はカンヌ映画祭でパルムード賞に輝いた映画で、全員失業中の家族が狙っ

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チョ・ナムジュ著『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)を読んだ。韓国で100万部突破したベストセラーで、日本で翻訳されて評判の小説だ。(奥付に初版12刷とある。)台湾でもベストセラーとなり、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、スペイン

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図書館の予約待ちが3件だった本である。古賀誠著『憲法九条は世界遺産』(かもがわ出版)を読んだ。古賀誠と言えば、自民党の幹事長、日本遺族会会長を勤めた人だ。その保守の大物がどうして「憲法九条は世界遺産」と考えてきたのかに興味があった。古賀氏1

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新年明けましておめでとうございます。今年の最初の本、若桑みどり著『クワトロ・ラガッツィ(下)/天正少年使節と世界帝国』(集英社文庫)を読み上げた。天正少年使節のローマでの教皇への謁見、その盛大な歓迎ぶりが実に生き生きとした叙述でおもしろい。

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