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日記一覧

松元ヒロ・佐高信の対談『安倍政権を笑い倒す』(角川新書)読んだ。松元ヒロは「いま最もシャープなお笑い芸人」(佐高信の「はじめに」)である。元「ザ・ニュースペーパー」、現在はピン芸人(グループを組まず、ひとりで活動する芸人)。私は独立組合系組

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澤田瞳子著『若冲』(文藝春秋社)読んだ。江戸時代の画家の伊籐若冲を主人公とする小説だ。奇想画家若冲の置かれた事情を背景として、創画の過程の内面の葛藤を軸とした大変おもしろい小説だった。(これから読まれる人のため内容は書かない。)若冲は私の好

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ウルズラ・ヌーバー著(丘沢静也訳)『<傷つきやすい子ども>という神話』(原題は『幼児期トラウマという神話/<子ども時代>の力と影響について』、岩波書店、岩波現代文庫にもあり)を読んだ。トラウマ(精神的な外傷)はどれだけ人生を規定するのだろう

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和田誠著『ぼくが映画ファンだった頃』(七つ森書館)を読んだ。和田誠といえば、映画関係の本でいつも素敵なイラストを描いていて、なじみ深い。イラストレーターで大の映画ファンであり、映画監督もしている。和田さんは中学生、高校生、大学生にかけて沢山

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赤川次郎著『三毛猫ホームズの遠眼鏡』(岩波現代文庫)を読んだ。ミステリー小説家である著者が岩波書店の「図書」に連載した時評エッセイである。この本を知ったのは、雑誌「すばる 8月号」の赤川次郎+高橋源一郎との対談「僕らが聞いた戦争は『数』でも

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「雪の轍」(ヌリ・ビルゲ・ジュイラン)を見た。昨年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドール大賞を受賞したトルコ映画である。トルコの遺跡カッパドキアに住むホテルのオーナーと若き妻、妹との関係、借家人一家との関係を描いた実に3時間16分の長尺の映画だ

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アニメ映画「バケモノの子」(細田守)を見た。(「時をかける少女」は見ていないが)「サマーウオーズ」「おおかみこどもの雨と雪」の細田守の第4作目だ。現実の渋谷と「バケモノの世界」(渋天街)を行くかう少年の「成長の物語」。声の出演は、役所広司、

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エマニュエル・トッド著(堀茂樹訳)『ドイツ帝国」が世界を破滅させる/日本人への警告』(文春新書)を読んだ。エマニュエル・トッドはフランスの歴史人口学者・家族人類学者であり、その方法論により、『最後の転落』(1976年)で「ソ連崩壊」を、『帝

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アンネッテ・ヴァインケ著(板橋拓己訳)『ニュルンベルグ裁判/ナチ・ドイツはどのように裁かれたのか』(中公新書)を読んだ。先にジャック・エル=ハイ著『ナチスと精神分析官』(KADOKAWA)を読んで、ニュルンベルグ裁判についてきっちり勉強したことがな

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田中伸尚著『いま、「靖国」を問う意味』(岩波ブックレット)を読んだ。現在、安倍靖国参拝違憲訴訟が大阪・東京両地裁で進行中である。この本は「戦争への道」を突き進む安倍政権の状況下で「靖国」を今あらためて問う。訴訟の原告5人の聞き取りから靖国が

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四方田犬彦著『テロルと映画/スペクタクルとしての暴力』(中公新書)を読んだ。イスラーム国による日本人人質殺害問題の時の次の指摘が気になっていた。「人としての共感を唾棄し、教義の断片を無慈悲に現実に貼り付ける「コピペ」。この乾いたゲーム感覚と

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